詩集 ～世界とわたしと、人々と～

その花に

　花の種を植えた

　水をあげましょう

　ジョウロを手にして水をあげる

　やりすぎないで

　土を濡らしてあげましょう

　ほら、芽が出てきたよ

　地面から頭を出した小さな若い芽

　水をあげましょう

　あげすぎに注意して！

　花によっては根が腐る

　乾いた地面で堪（た）える芽には

　水を与えて見守りましょう

　それはすくすくと生長し

　やがて大樹となるかもしれない

　ああ、その大樹に花が咲くのはいつだろう

　＊　＊　＊　＊　＊

　この詩も暗喩だと受け取れますね。植物の生長や水が、何か別のものを表している、と読むこともできると思います。