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道路と街灯
舗装された道と人生。
夜空を見上げて道を歩く
自由気ままに歩きたいものだ
なのにわたしは 歩かされていると気づく
歩きたい道などない
わたしは自由に歩みたいのだ
なのに、ああ、なのに
道路がどこまでもつづき
道の左右にある街灯に
道行きを照らし出されている
大きな街 自然などほとんどなく
人為的な庭に公園
壁に囲まれた 道路の先に
気づけばどこかにたどり着く
迷うこともあるけれど
どこかにはたどり着けるのだ
やみくもに歩きつづけても
知らぬ場所であっても
どこかに着いてしまう
道なりにしか歩けぬ場所で
自由への道など
幻想でしかない
この限られた世界
人のために用意された世界で
わたしの自由は支配されている




