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否定の果て
否定ばかりを頭によぎらせる生き方。その危険性について理解してほしいものです。
あれが気に入らない
これが気に入らないと
気に入らないものばかりを 否定し 拒絶し
それで自分が強くなった気でいる
何かを否定するたびに、それよりも
自分が偉くなった そんなふうに感じている
ああ、だがそれは、大きな勘違い
その道の行く先は
愚か者への道しかないのだ
否定し、拒絶したその先に
おまえは進むこともできず
別の道を歩かなければならない
そうして否定の数だけ 進む道は閉ざされる
数多ある道を自ら閉ざし
小さな居場所を必死に守ろうとする
そうして守られた居場所に
どれだけの価値があるというのだ?
時代も価値も
人の精神の小さな自我で
その領域で
進化も進歩もなく停滞し
朽ち果ててゆくだけ
否定の感情に飲まれたものの末路は
自らの世界の否定に ほかならない




