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詩集 ~世界とわたしと、人々と~  作者: 荒野ヒロ


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楽しいものだけを

心の充足は楽しい事柄よりも、実はまったく別のものであったりする。

 楽しいものだけを いつも求めている


 楽しければそれでいい


 楽しいものだけがいい


 お笑い ギャグ ユニークなもの


 それだけだ


 個性のないものは つまらない


 極端なもの 度が過ぎたものが好きだ


 だからおれは 楽しいもので満たされている




 ところが死の間際で


 自分の持っていた袋から


 楽しいものを取り出そうとすると


 それは まったくの空っぽだった


 たしかに自分の袋の中に入れたと思っていた


 楽しいものたち


 それは少しも自分の糧に なっていなかったのだ




 あるやつが言っていた


「楽しいものだけを求めても、一時的な心地よさだけで、人を本質的に満たすことはない」


 あいつの言ったことは本当だった


 その言葉を言われたおれは


 まったく相手にせず


 あいつをバカにして


 聞く耳をもたなかったおれ




 死の間際で


 おれは 自分の空っぽな袋をにぎりしめ


 呆然と 死の苦痛と苦悩に


 押しつぶされて


 嗚咽おえつと涙を


 とめどなく あふれさせた

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