詩集 ～世界とわたしと、人々と～

古典と発展

　古い文明からつづく　宗教や教義

　それらは錆びつかず　腐りもしないのか

　時代に合わせた変化の波に

　どのように対応できるというのか

　欺瞞（ぎまん）に満ちた　嘘と真理

　満ち足りた大衆に

　欠けることなく　受け継がれるものなど

　それは幻想でしかない

　真実、形あるものも　ないものも

　その技術の枠をもって

　鍛え上げ　洗練されてゆく

　肉体も思考も

　個人も集団も

　理論や理想だけでは成り立たず

　心と体

　教えるもの　教わるもの

　それらの調和があってはじめて

　古いものから　新しいものが

　未熟から成熟へと

　生まれ変わってゆくのだ