14の夏、わたしは自殺した
若者の自殺が増えていると聞いて、自分の中学生のとき、一人亡くなった学友がいたのを思い出しながら詩にしました。(教員からは「病死」と言われましたが、生徒間では「自殺」したと考えられていました)
ときにはあきらめ、受け入れることで救われるのでは? という唄。思い詰めるとどんどん暗い考えに流れていきがちです。時間が解決することもある、そう考えてみましょう。
誰かに相談する、という手段が一番ですが。
14に夏に、わたしは自分自身を殺した
いや、殺しそこねた
あの日
あの絶好調に暑い真夏日に
わたしは
この世界に別れを告げた
告げるつもりだった
一命をとりとめて、病院のベッドで目覚めたわたし
なんていう不幸
神様がいるのなら
そいつは、わたしを苦しめる気でいるんだ
とことんまで
14の夏に、わたしは自殺に失敗した
自殺未遂だ
あの日
あの太陽の輝く真夏日に
わたしは
わたしの両親に別れを告げた
告げるつもりだった
いまのわたしは
24になった
わたしは特別な人間でも
かといって異質な人間でもなかった
ただ、日々の生活に疲れていた
あの若き日のように
でも、もう自殺は考えない
失敗したときの気まずさや
死の恐怖を覚えているからじゃない
ただ単に、この世界がどうでもよくなったから
わたしはありのままの世界を受け入れる
わたしのありのままを受け入れる
生きるも死ぬも
それ以外に道はないと知ったから




