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幼心の恋い焦がれ
幼いときに一緒に遊んだ
かわいいあの娘
男子も女子も
あの娘のまわりには
いつも友だちであふれていた
けれどもぼくは
あの娘のお母さんが大好きだった
いつも綺麗で 若々しく
優しくほほえむ その姿
ぼくはあの娘よりも
彼女の母親に会いに行っていたものだ
優しくて綺麗な大人の女性
その人には不思議な魅力が感じられ
同年代の少女よりも
強く惹かれたものだった
清楚で 可憐で 色っぽい人
魅力的なあの人に
あこがれていた幼き日
大人になる前の淡い恋心には
不思議な情緒が隠れている
子供のころにしか感じられない
身近なものから得られる霊感的な
謎に満ちた感覚
あの未熟で素朴な 魂の記憶
それを不思議と感じられる目覚めの朝に
懐かしきあの日を思う




