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詩集 ~世界とわたしと、人々と~  作者: 荒野ヒロ


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117/200

言葉の意味は

 わたしたちは言葉の中に生きている


 言葉がなければ 互いの意思が伝わらない


 それ以上に


 わたしたちは言葉で思考している


 思考がなければ


 わたしは


 わたしではありえない


 言葉は人間そのものだ


 人間の精神そのものだ


 精神がなければ人とは言えない


 人間の精神と呼べるものは


 目には見えず


 形にはできないけれど


 言葉にし


 文字に表すことができる




 それだけに言葉を


 否定のためにしか使えぬもの


 虚偽にしか使えぬもの


 そうした人間は愚かだろう


 それは その言葉を使うものの


 精神性そのものだ


 下劣なものは


 品性のない言葉を思考し


 ずる賢いものは


 偽りの言葉を並べて


 その本性を隠そうとたばか




 言葉は万能ではなく


 正しくも間違っても使用される


 それはまさに人間が


 善くも悪くもなるように


 その言葉に意味が与えられる


 意味が精神を変える


 その言葉を使う人よ


 言葉にあやつられぬよう


 気をつけることだ

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