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ある浮気者の恋歌
ある人に捧げる詩。
感情に流されて、欲望に飲まれてどこへ向かうのか。
恋は盲目と言うけれど
それはまったく、そのとおり
わたしも恋の嵐に飲まれれば
妻も子供のことも忘れ
ただ愛人の元へと、足しげく通うのだ
わたしはそれをよく知っている
情欲の炎が心にともると
わたしはそれ以外は考えられなくなるのだ
いまやわたしは獣のように
愛人の元へと駆け出していく
それが罪深いことと知りながら、わたしは愛人に夢中なのだ
それを隠すことなどできはしない
子供も妻も、いまのわたしには
邪魔なものとしか思えない
それでもなお、表面上は普段と変わらぬようにと振る舞うのだ
もしかすると、わたしはとんだ道化を演じているのかもしれない
だがそれでも、わたしの情欲は抑えられない
放たれた矢が、撃たれた銃弾が、元には戻らぬように
わたしは情欲の炎に焦がされ
愛を求める獣になる
誰がわたしの、この想いを責められるだろう
わたしはこの愛に夢中なのだから




