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石と海の詩(うた)
夜の海にひとり佇む
海岸には丸く削られた石
波に洗われ、独特な音を響かせながら──小さな石がこすれあう
波にさらわれ、暗い磯波に消えていく
ざらざらした石、つるつるとした石、中には綺麗な石もある
夜の海に浮かぶ月
照らし出される海は暗く、まるで地獄の入り口のよう
この石に名前を付けようか
あの石に名前を付けようか
波打ち際に立ち、石を拾う
小さな丸い黒い石
小さな角張った白い石
それらはいろいろあるけれど、どれも石には違いない
彼らには名前がない
必要もない
波打ち際にある、波に打たれているだけの、ただの石なのだから
わたしはその石を拾ったが、波の中に投げ捨てる
そしてもう、気にもとめない
だって、ただの石だから
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なにか一つでも心に刺さる詩が書ければいいなぁ……