ヒュロム氷山
ミラが泣き疲れて眠ってしまったので、焼いた肉の大半が残った。
ここは残肉処理係りのカールさんの出番だ。ミラの肉をカールの木皿に移してやるとペロッと平らげる。
焼いた肉より生肉の方が好みかはよく知らない。カールは肉ならどちらもたくさん食べる。今回は約二人前食べた。
ちなみに【拡大縮小】で体を小さくしても喉を過ぎれば体の一部と認識され肉も縮小サイズになる。
たくさん食べられるのに、胃には少量しかたどり着かない事になるため、ダイエットに良いかもしれない。
ベッドに横になっているミラの頭を撫でてやると嬉しそうに微笑む。
【狂戦士】のアビリティーに制限がかかっていると安心できるそうだ。
でも、奴隷のままでは結婚ができない。
奴隷を経て結婚したという話はあるが、夫婦になるという事は、それ即ち対等の立場になるという意味。従って主従関係は解除される。解除されれば、必然的に能力を縛れなくなる。
ミラが奴隷のままに拘るのは【狂戦士】のアビリティーの暴走を抑えるためだ。
どうしても僕が結婚を望むなら、主従関係はそのままに表面上は夫婦のような関係を築くならいいと主張された。
僕は【狂戦士】のアビリティーを野放しにしてもいいから正式な夫婦になりたいと思っている。
ミラ自身も僕と結ばれる事は反対していない。
両者の間には【狂戦士】の壁が大きく立ちはだかっている。
これさえクリア、違うな、これをクリアできなければミラと結婚する夢は叶わない。
【狂戦士】についてもっと知る必要があるな。
「よし、決めた! 図書館の町に行って調べよう」
カールに言うと了承の頷きがあった。
ギルド本部は北北西。図書館の町はそれよりやや西より。少しだけ遠回りになるが、その二つは馬車でも一日の距離だ。
いざとなればどんな悪路だろうと数時間で移動してみせる。
問題はミラだ。ミラをこのまま一人残していくと、絶対に悲しむはずだから、布団で簀巻きにして拉致する。
ギルドマスター権限で通常業務を免除されているし、冒険者ギルドに顔を出さなくても許されるだろう。
ミラのバッグは丸ごとリュックへ。
リュックを背負って狩りに行くほど大荷物になった事はなかった。今回は夜営が必要とされたクリヒナのレベル上げよりも荷物が多い。
【隠密】は接触者まで有効なので、布団ごと抱えて部屋を出た。しかし、ミラを運んでいる姿を目撃されるわけにはいかない。
【拡大縮小】でカールの体を大きくして、ミラを背中に括り付ける。あと夜陰に乗じて【飛行】を使いながら上空から都市の外に出てもらうだけだ。カールがミラを輸送するメリットは他にもある。飛んでいれば揺らさずに済む。
僕は一人で屋根の上を移動して前回同様に外壁から飛び降りる。
今回は自分の身体能力を理解しているため、八メートルの高低差も音を立てずに膝のクッションだけで着地した。
――――――――――
直線的に向かっているとは言え、驚異的なスピードだと思う。
三週間かかる道のりがわずか六時間かからずに着きそうだ。
道中に現れたモンスターは少し前を先行した僕が蹴散らす。矢を構えるより素手で殴った方が断然早い。さらに【隠密】を使えば、不意打ちかつ音が少なく済む。
「最後に山越えか……。布団にくるまっているとはいえ、寒くないかな」
「クチュン」
っと可愛らしいクシャミと共にミラが起きてしまった。
「ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
移動の足音で僕が起きたと勘違いしたのかな?
「ちょっと寒かったみたいなの」
身動ぎしようとしているがあまりできていないようだ。
まだ寝ぼけているみたいだから、頬に手を置く。
「ご主人様の手がとても温かいわ。……って呑気に寝ている場合じゃなかったみたいね」
あ、完全に起きてしまった。
顔だけを動かして辺りを見渡している。
「ミラ、ごめんね。寒いだろうけど、もう少しだけ我慢して」
「えっ? 雪? ここはどこですか?」
「ヒュロム氷山」
「ヒュロム氷山? わたしもしかしてずっと寝かされてました?」
「そんな事できるの?」
「モンスタードロップの【睡眠薬】のカードをカードホルダーに装着し続けるだけです。あの手の薬は効果がなくなると勝手に排出されるので、入れ替えれば永遠に眠らせ続けられます。実際にはどんどん衰弱しちゃうから、回復魔法をかけても二週間が限度ですね」
「へぇー」
「クチュン」
「ミラが騒ぐからモンスターに気付かれた」
「わ、わたしのせいですか?」
「可愛いクシャミのせいじゃないかな?」
山頂に近付くにつれてモンスターの数は増えている。
ミラが起きなくても直線上にいるモンスターは排除して進むつもりだった。しかし、僕たちの話し声を聞きつけたモンスターがワラワラっと集まってきている。
「誰のせいでもいいです。数が増える前にわたしも戦います! この布団を解いてください」
「たぶん布団から出たら寒くて戦えないぞ?」
「わたしだって戦闘服を着れば……。あ、昨日はバタバタしていて、ギルドの制服のままでした。それなりの防御力はありますが、耐寒性はありません。クチュン」
ギルドの制服は地域に合わせて違う。
シルバーレインは一年を通して比較的温暖で過ごしやすい気候をしているが、都市名にレインと付く由来になった雨季が一ヶ月間だけ続く。
すぐ近くのカルア村には雨季はなかった。逆に北に位置するシルバーレインで雨が一気に降るせいか乾季があったぐらいだ。
少しシルバーレインから離れれば雨季を避けられるので、多くの冒険者がシルバーレインから姿を消す。
冒険者がいなくなると今度は需要と供給のバランスが大きく崩れてしまうため、余所から来る行商人にとっては書き入れ時でもある。
毎年恒例行事だが、それぞれの思惑が交差する時期だ。
とは言え、何も雨季は悪い事ばかりではない。その特定の時期にしか見られない幻想的な景色こそが『シルバーレイン』の本当の姿である。
「風邪ひくなよ?」
「……努力します。クチュン」
「また鳥か……。今度の鳥は肉を落とすかな?」
「ばう?」
「キュッキュキュ~」
「何をのんびり待っているのですか! あれはアイスファルコンですよ! アイスバードの進化後で単体での評価はBランク。能力が上がっただけじゃなく、移動速度も格段に上がっています。集団での戦闘はAランクとも言われるほど脅威です。あと口から放つ【氷の息吹き】は瞬時に患部を凍傷させ、放置すればその部分が壊死します。やはりわたしも戦います! ご主人様だけに攻撃を集中させるわけにはいきません。なんでこの布団解けないのよっ!」
戦闘に入ったためミラはカールの背から地面に寝かされている。
雪の積もる氷雪地帯特有の銀世界の中を芋虫状態のミラがもがく。
強く縛ったつもりはなかったのだが……。
「六体なら、僕とカールで三体ずつでいいか?」
「ばう!」
「キュッキュキュ~」
雪を両手で握って、対空最強武器『雪玉』を三個作った。
気絶させて地面に落とせば簡単に処理できるはずだ。
「……ところで、その赤い幼竜は何ですか?」
「火竜の赤ちゃんで、名前はキュウちゃん。火竜のドロップカードの中にいた。理由は知らないけど、自力でカード化を解除できる」
「ドロップカードの中に……。もしかして火竜ってメスじゃなかったですか? Aランク以上のメスモンスターの場合、稀に幼体のモンスターカードをドロップすると言われています。キュウちゃんですか。よろしくお願いしますね」
「キュッキュキュ~」
名前を呼ばれて嬉しかったのか僕たちの周りをくるっと一回りした。
その時あいさつ代わりに【火竜の防壁】魔法を勝手に発動する。
薄い赤い膜が体の周囲を覆う。
火のエネルギーで外気の寒さが和らぎ、少し涼しいかな? っと思うぐらいになった。
「こんな補助魔法聞いた事がありません」
防御魔法は物理防御力を上げたり、魔法防御力を上げたりしかできないが【火竜の防壁】はそれに加えて環境への防御力も上がる。
所謂、竜種のみが授かるズルいスキルの一つだ。
スキル名に火竜とあるから、他の竜の防壁が存在すると思われる。是非コンプリートを目指したい。
「ブレスが来るぞ」
「ご主人様、避けてください!」
避けたらミラが直撃を食らうだろ!
僕は腕をクロスさせてブレスを受ける。
一直線に進む【炎の息吹き】の氷版か。氷自体が飛んでくるタイプじゃなくて、冷気で対象を凍らせるタイプの息吹きだ。
僕は冷静にスキルが終わるのを待つ。
「ご主人様!」
「大丈夫だ。ダメージはそれほどじゃない。ただ腕が……」
凍りついて動かせない。
【状態異常耐性(大)】を所持していて、それでもなお、状態異常にさせるとは……。さすがBランクモンスター。
「ばう!」
カールの唱えた【状態異常回復】で凍結部分があっさり解除された。
体に付いていた氷が一斉にパリンッと弾ける。
「カール、ありがとう。でもBランクモンスターじゃこんなものだよな。火竜の前に戦った火を吹く鳥の方がやっかいだったか……」
矢との相性、服の燃焼を考えるとどうしても火の方が苦手だ。
「火を吹く鳥って討伐リストにも載っていたファイアーファルコンですよね? ファイアーファルコンと真っ正面から戦ったのですか?」
「石を投げたら、簡単に墜落したぞ?」
「えっ? 石? 墜落?」
「羽根しかドロップしない旨みのない鳥だぞ?」
「その羽根に価値があるのですよ!」
「食べられない羽根に価値などない!」
「あの羽根を服に使うと耐熱効果が上がるのです。鋼の盾をあっさり溶かすと言われる【火竜の息吹き】を一度だけですが防げる優れ物です」
火竜と戦った時に【鑑定】でステータスを見たが、ミラが言う【火竜の息吹き】なんてスキルはなかった。
ファイアーファルコンも使う【炎の息吹き】を火竜も使えるだけだ。使い手により威力が違うのは当たり前の事。
きっと一度【炎の息吹き】を口に溜めて、竜力を混ぜると恐ろしい熱量が生まれるのだと思う。
それに耐えられる肉体を僕もカールも持ち合わせていないため【火竜の息吹き】を再現できないのがとても残念ではあるが……。あれは火竜の耐久値の成せる技だ。
「【ファイアーフェザー】オープン。この羽根ってそんなに凄いのか?」
軸の部分を指で転がしながらミラに確認する。
「だから、何でわざわざカード化を解除しちゃうのですか! 売れなくなっちゃうじゃないですか!」
ミラを包んでいる布団に羽根を飛ばす。
ブスッと刺さるとそのまま溶けてなくなった。
「布団の耐熱効果を上げてどうするのですか!」
「布団で……【火竜の息吹き】をガードとか? そろそろ反撃する……か……」
「ばう!」
辺りを見渡すが敵影がない。どうやらミラと話をしている間にカールが単身で六体を倒してきたようだ。カードを四枚くわえて戻ってくる。吠えた時にカードが地面に落ちたのはご愛嬌。
モンスターのランクで大まかにドロップ率が決まっている。
目安はSランクが三枚以上確定、Aランクが一枚以上確定、Bランクが七〇%、Cランクが五〇%、Dランクが三〇%。
ちなみに野ウサギは五〇体倒して三枚ぐらい……。六%。
ドロップカードは【アイスフェザー】というらしい。カードの絵には青い氷の羽根が描かれている。
やっぱりこの鳥も肉を残さないのか。
「【アイスフェザー】オープン」
「また、高価なドロップカードを使っちゃった」
【ファイアーフェザー】同様に布団に投げる。
「布団が耐熱耐寒装備に……。うぅ……、でも温かいです……。ありがとうございます」
芋虫状態でも素直にお礼が言えるミラはすごいと思う。
――――――――――
「さすがに氷山から離れると暖かいな」
「布団の中は快適空間ですよ。見た目が恥ずかしいので、わたしの知り合いがいない地域で助かりました」
「確かにミラのその姿を見たらミラの列に並ぶ男はいなくなるだろうな」
「うぅ……。ご主人様がしたんじゃないですか……。嫌わないでくださいよ」
布団で簀巻きにする時に髪の毛が邪魔で縛ってはみたのだが、如何せん人生で初めて髪の毛を縛ったものだから上手くいかなかった。
その上、六時間も揺さぶられ続ければところどころ髪の毛が跳ねるのは仕方のない事だ。いや、むしろ六時間もよく持ちこたえてくれた。
町に近付いたので、布団の紐を解く。
布団をめくると脱出を試みたせいでギルド職員の制服のスカートが太ももまで捲ている。
僕の視線に気がついたミラがサッとスカートを直した。
「ご主人様ってムッツリですよね」
何も言い返せない。
「この制服のまま町に入るのは避けたいです……」
「ミラの持っていたバッグはそのままリュックに入れて持ってきたぞ」
「残念ですが、あれには化粧品や肌着類は入っていますが、部屋着以上の服はありません」
「上から鎧でも装備するか? 隙間から制服が見えるぐらいなら気にならないだろ?」
「上から鎧ですか……? ちなみに、どのような装備でしょうか?」
「【ヴァルキリーアーマー】っていう鎧」
「【ヴァルキリーアーマー】って、あのヴァルキリー装備のですか? 持っているのですか?」
「さすがに全部は持っていないが、アーマー、スカート、ガントレット、グリーブスならある」
ポシェットのレアドロップカードの中から目的の装備を探す。
この装備はモンスターのドロップカードでカード化できる。
ドロップモンスターに規則性はなく、陸・海・空・地中のあらゆるモンスターから超低確率でドロップ。全モンスター共通のドロップ品だが、全然出回る事はない。都市伝説、夢物語だと言われるほどだ。特に女性用のヴァルキリー装備は、オークションで売りに出せば高値が付く。
「ウェポンとシールドとブーツでセットボーナスが発生しますよ。四つもどうやって集めたのですか?」
全七種類を同時に装備した者にはセットボーナスと言われる特殊能力が使えるようになる。
「着るなら教えてやる」
「ご命令とあらば喜んで。と言うか、そんな高価な品をわたしが装備しちゃっていいのですか?」
「気にするな。男の僕は装備できないしな」
「なら、売れば良かったじゃないですか!」
「…………」
「もうっ! 装備するから出してください」
――――――――――
「ど、どうでしょうか? 似合いますか? このスカートちょっと短すぎませんか?」
スカートにスカートは合わなかったので、ギルドの制服のスカートは脱いだようだ。
膝上二〇センチという超ミニスカート。本当にヴァルキリー用の装備か疑いたくなる。
白を基調に赤いラインの入ったスカートは清楚なイメージとは裏腹に、ミラが穿くとエロい……。アーマーとスカートの柄のラインが合わさるところが同一シリーズの良さだ。ちなみに胸や脛、手は白銀で保護されている。
「とても、似合っている!」
「ありがとうございます!」
動くたびにパンツが見えそうで見えない。
「うふふふふ。ご主人様、言っておきますが、スカートには【パンツ絶対不可視】の効果が付いているようですよ? パンツは見られましたか?」
僕のエロい視線は完全にバレていたらしい。
「ごめんなさい」
「もう。何で謝るのですか……。冒険者ギルドに来る男たちの視線はもっとネチっこいですよ。それにご主人様ならいくら見てもいいのですよ?」
「……ありがとう」
「さっきから変なご主人様ですね。こんな際どい装備を着せておいて……」
ミラが楽しそうにスカートの裾を指で摘まんでヒラヒラさせる。
うん、見えない!
「ご主人様の視線が面白いですね」
一通り満足すると、ミラはローブを着てフードをすっぽり被る。
「えっ?」
「わたしだってご主人様以外の目に触れるのは、嫌なのですよ? 二人きりの時はローブを脱ぎますって」
チュッと頬にキスして離れていった。
布団はカード化できないため、棒状に丸めて紐で縛って背負う。
「あ、ご主人様、荷物ならわたしが……」
「いや、いいよ。僕がミラを拉致したのだから……」
「なら、なおさらダメです! わたしは残される事を望んでいなかったのです! 連れてきてくださり感謝しているのですよ!」
僕の背後に回り、布団を奪う。
「それにこの布団、結構お気に入りなのです」
ミラが布団に抱き付きながら言った。
そこまで言うなら背負わせて固定してあげる。
町への道中……。
「ヴァルキリー装備はどうやって手に入れたのですか?」
「それは火竜のいた洞窟内に残されていたものだ。装甲が何ヶ所か壊れていたが、ヴァルキリー装備共通の『魔力で修復』を利用して元通りに直しておいた」
新品同様まで戻るとヴァルキリー装備はカード化できる。
「中古でガッカリしたか?」
「いえ、そんな事はありません。それにヴァルキリー装備は汚れも修復できると聞いた事があります。中古という表現すら烏滸がましいかもしれません」
ミラが一度黙って考える。
「実はヴァルキリーのアーマー、スカート、ガントレット、グリーブスを装備していたAランク冒険者の行方が不明になって一時話題になった事があります。名前はヘイクディ・クララさん。ヘイクディ公爵様の御息女です。彼女は火竜に挑んでお亡くなりになっていたのですね……。近くにギルド証はありませんでしたか?」
ヘイクディ公爵様と言えばシルバーレインの最高権力者の名前だ。
「ギルド証は見つからなかったな。僕もヴァルキリー装備が複数落ちていた時点で冒険者の遺品を疑った」
「そうでしたか……。さすがのギルド証も【火竜の息吹き】までは耐えられないはずです。燃え尽きている可能性はゼロではありませんね」
「気になったのだが、ヴァルキリー装備を公爵様に返さなくても大丈夫かな?」
「きっと問題ありません。そもそも殺して奪ったなら問題でしょうが、亡骸もギルド証もなく落とし主が判明する事は稀です。いきなり現れて『それ俺の装備だから返せ』って言った日には笑われますよ」
「確かに……」
アイテムや武具、ドロップカードは発見者の所有物になる。
例外となるケースはハイゴブリンの集落のように緊急クエスト中や装備回収依頼の時だ。
ちなみに装備回収依頼はトラブル防止のため、知り合いに頼む事が多い。理由は断られた時に装備の落ちているポイントを特定されてしまうからだ。
余程高価な品でなければ諦める方が手っ取り早い。
今回のヴァルキリー装備は回収依頼の最中じゃなかったので、如何に公爵様の主張と言えども通らない。
「それにご主人様は公爵様と面識はないですよね?」
「ない」
「例え直接面識があったとしても、こちらからお会いしようと思えば一ヶ月は待たされますよ」
「そんなに……」
「仮に一ヶ月待って、公爵様にヴァルキリーカードを届けられたとしてもAランク冒険者の御息女の死は受け入れがたいでしょう。その前に同一部位のヴァルキリー装備保持者として公爵様の側近が来て事情を聞かれるという事はあるかもしれません。その時は正直に火竜での事をお話するといいと思います」




