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20③-②:あたりまえの、毎日が、ずっと続けばいいのに。

 リアンは、クルトのプロポーズを受けた。


 次の日、仕事に出ようとするクルトを引きとめ、おずおずと返事をすると、クルトは嬉しそうに微笑んで口づけをしてくれた。


 シリルには事後報告になったが、意外とあっさりと受け入れてくれ、祝福してくれた。物知り顔だったところを見ると、どうやらクルトから先にプロポーズをすることを聞いていたみたいだった。

 その日の夕飯はシリルが腕を振るってご馳走を作ってくれたが、何も知らないルチルは不思議そうに「きょう、ルチルのおたんじょうびだっけ?」と首をかしげたので、男2人は「違うよ」と、幸せそうにくすくすと笑っていた。



 それからも、今までの生活にほとんど変化はなく、家族4人での暮らしが続いた。唯一の違いと言えば、今までの生活に本当の夫婦としての触れあいが加わっただけ。それ以外は、何の変哲もない平凡な日常だった。

 しかし、その当たり前に毎日来る平凡な日常が、リアンはとてもありがたく幸せだった。


 北の地にいた頃には考えたことも無い、そしてテスファンと共に居た時にも考えたことの無い、静かな落ち着いた幸せだった。


 そして、この日常が、自身が生涯を終えるまで続くのだろうと、リアンは思っていた。


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