前編
俺「もう近寄るなよ〜キリンのくせに〜」
???「もう!キリンじゃないって!」
俺(あー居づらい。誰か来ないかな・・・)
???「あっお前こんなとこにいたのかよ〜早く外出ろよ。」
俺「お・おう・・・」
???「なんだよその気残りそうな声は?あ!分かった。お前菜穂のこと好きだな!」
俺「ん?は!?いやそうじゃねぇって。ばかじゃねぇの!?誰がこんなキリンなんかと・・・」
ナホ「またいった!結構気にしてんだからね・・・」
俺「ん?あ・・・その、御免。」
???(こいつ・・・)
俺「んじゃあ外行きますか」
???「あぁ」
スタスタスタ
ナホ「もう、ホントヤダ。」
俺(くそう!二人っきりだったのに!!!俺の馬鹿!勇気出して言えよ!こんなチャンスもうないかもしれないのに・・・)
罪。
俺の罪。
それは若山菜穂を好きになってしまったこと。
クラスのヒロインって訳でもないけど、俺の心の中のオアシス。すらっと背が高くて、顔もきれいで、性格もいい。
そのせいで授業中もそのことばかり考えたり、菜穂の後ろ姿を眺めていたりしてる始末。当然こっちを見たら顔を背ける。
告白するチャンスは何度もあった。でもできなかった。「好き」の言葉を発する前に、俺自身でブレーキをかけてしまってるからだ。
馬鹿だよな、俺
最近は言動も怪しくなって、友達からも「お前菜穂の事好きだろ?」とかいってくる馬鹿がいる。当然否定。なぜって?
恥ずかしいし、村八分にされるかもしれないからな。出るくいは打たれるって言うし。まったくそっとしとけよ、ガキども。
菜穂を好きじゃないって仮面を被ってるから、言葉とかにも仮面を被せちゃって、菜穂に「キリン」だの「巨人」だのいってしまう。
でも自分から言わなくも、彼女は暫くここに居る。時を見て気持ちを伝えよう。
???「おい・・・おーーーーい!聞いてるか?」
俺「へ?」
???「へ?じゃねぇよ!どうしたんだ?最近おかしいぞ?」
俺「ちょっと頭痛いだけだ。心配すんな。」
???「おい。たまには頼れよ。なんか悩んでるなら聞くぞ。特に恋愛とか」
俺「馬鹿じゃねぇの?」
???「冗談だよ!だが、最近お前らしくない。」
俺「わりぃ」
???「いいよ。でさ、菜穂が転校するって噂知ってるか?」
俺「はっ転校かよ。ってナホが!!!???」
???「ああ。菜穂の友達の凛から聞いたんだ。父親の仕事の都合らしい」
俺「・・・」
どうせジョークだろう。こいつのジョーク北村先生よりつまんなくなって来たぜ。
心配すんな俺!ダイジョブだよ!
しかし噂は本当だった。
彼女は今学期が終わったら、どこかの外国に行ってしまうらしい。
何でだよ、どうしてだ?
なんか悪いことした?宿題ちゃんとやってなかったから?授業中うるさかったから?拾った100円玉ネコババしたから?
どうしてだよ・・・
いまは11月。
タイムリミットまであと4ヶ月半。
相変わらず駄文ですみません、ジュリアです。
これからも頑張るんで、どうか見捨てずに応援ヨロシクオネガイシマス(礼