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第七話 消えた友人
「ガチャッ」
「ギィィィ~」
扉が開き、脱衣所が視界に入ってきた。
…あれ?
「何で、着るモノの変えも何もないんだ?」
やっぱり、おかしい。
続いて、風呂の方を見てみる。
…いない。
誰もいない。
…
…
「どうだった?琢也の奴、ちゃんと起こしてきたか?」
啓が真っ先に聞いてきた。
「それが、風呂場には、いなかった」
「いなかったぁ?じゃあ、どこ行ったんだよ?飯も食わないで」
再び啓が聞き返す。
……本当に、どこに行ったんだろう?
3人で話し合った結果しばらく待ってみようということになった。
夜も遅くなり、それでも姿を見せない琢也に不安と心配が徐々に募っていくのを感じていた。