第一話 旅行
前作に続いてのホラー系の内容になります。
グロテスクな表現が多々ありますが、大丈夫な方、そういった描写がお好きな方で読んで頂けたら幸いです。
あなたは想像出来るだろうか?
人知を越えた光景に人が遭遇した時、その人はどうなるのかを…。
この物語は、そんな想像を絶する恐怖と絶望で染められた内容である。
「よう、聖摩じゃないか。今週末の旅行楽しみだな!」
話しかけてきたのは、俺の友人の啓だった。
彼の名前は、森里啓、俺と同じ大学に通う2年生だ。
彼と、他の友人2人の合計4人で今週の金曜から隣県のS村辺りへの旅行を俺達は計画していた。
「あぁ、そうだな!俺も今から楽しみだよ」
その日、旅行前の最終打ち合わせをするために、放課後ミーティングを予定していた。
学校も終わり、ミーティング会場へと向かう俺。
到着した時、すでに、会場には朱音と琢也が先行りしていた。
二人の名前は、神谷 朱音、双磨琢也。
もちろん、啓と同じ学校仲間である。
そして、今回の旅行は朱音の提案によるものでもあった。
「後は、啓を待つだけだな」
待つこと10分弱、ようやく啓も到着した。
4人揃ったところで俺達は最終打ち合わせを始めた。
……。
「よし、今日はここまでにしようか、じゃあ当日忘れ物をしないようにな」
閉めの挨拶の後に、俺達は、それぞれの帰路についた。
「後は、今週の金曜を待つだけかぁ」
そんなことを思う俺だったが、この時は、まだ、知るよしもなかった。
…この先に起こる惨劇を…。