両国の共同建設
ーーー そして数ヶ月が経ち
青空の下、新たに敷設された石畳の道が国境をまたいでまっすぐに伸びていた。
ヴァル王国とサマール王国が共同で建設した冒険者の拠点――その開所式には、両国の高官や名士、そして多くの冒険者たちが集っていた。
中央の広場に設けられた壇上に、豪奢な装束をまとった二人の王が並び立つ。ヴァル王国の王は重厚な風格をたたえ、サマール王国の王は朗らかで開かれた気風を感じさせた。
「本日、こうして両国が手を携え、新たな時代の一歩を踏み出せることを、心より誇りに思う」
ヴァル王が静かに語り出すと、広場には一瞬、敬意に満ちた沈黙が流れた。
「この地の開拓の礎を築いてくれた者たちがいる。我々はその勇気と知恵に、深い敬意と感謝を捧げたい」
サマール王がそう続けると、王の背後に控えていた侍従が、四人の名を高らかに読み上げる。
「クラウディア・アーリントン殿、フィン・レオネル殿、セレナ・カルミア殿、アレク・ルゥ殿――前へお越しください」
周囲から自然と拍手が起こる中、クラウディアたち四人が壇上へと進み出た。
黒髪を揺らしながら歩くクラウディアの姿に、両国の王族や貴族たちの視線が集まる。
ヴァル王が一歩前に出て、深々と頭を下げた。
「クラウディア・アーリントン殿。あなたの勇気と献身、そして影に潜む真実を見抜く力が、我らを導いた…。君たちの行動は、国と国をつなぐ橋となった。感謝の言葉では足りぬが……ありがとう」
続けてサマール王もまた、穏やかな笑みを浮かべて言葉を紡ぐ。
「我が国もまた、あなた方の働きによって多くを学び、変わることができた。どうかこれからも、自由の旗のもとに歩み続けてほしい」
拍手が、風のように広がった。
クラウディアは静かに一礼し、仲間たちと視線を交わす。
これは終わりではない――新たな始まりだ。




