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追放令嬢は闇魔法で無双する。  作者: ちょこだいふく


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31/70

侯爵は全てお見通し

侯爵家の重厚な書斎は、夜の静けさに包まれていた。

だが、その静寂を切り裂くように、侯爵レオンハルトのもとへ、侯爵家の影たちからは報告が絶え間なく届けられている。


「――カミル殿とエミリア嬢の動向は、すべて把握しております」

「王宮の中でも、我々の影が隅々まで入り込み、異変の兆しを見逃さぬよう見張っております」


侯爵は重い眼差しで書類を読みながら、部下の影たちの報告に静かに頷いた。

フィンとは別に、侯爵家直属の影の護衛団が王都に張り巡らされ、敵の動きを細かく監視しているのだ。


「クラウディアを貶め、傷つけようとする者どもを見逃すわけにはいかぬ。奴らの企みは完全に把握した。だが、今は焦って暴露せず、タイミングを見て公にする」


侯爵は指先で書類の端をそっとなぞりながら、穏やかながらも凛とした声で続けた。


「我が娘の名誉が完全に回復する、その瞬間が最善の時だ。そうすれば、カミルとエミリアの卑劣な行いは王国中に知れ渡ることになる」


部屋の片隅に潜む影たちは、冷静にその言葉を受け止め、静かに頷く。


「侯爵様のご意向のもと、こちらも全力を尽くします。無駄な争いを避け、確実に証拠を掴み、決定的な一撃を加えられるよう動きます」


レオンハルトは拳を強く握りしめ、瞳に強い決意を宿した。


「覚えておけ、王家の者たちよ。アーリントン家は決して許さぬ。お前らがどこに隠れようとも、我が家の影は必ずそこへ届くのだ」


部下の影が静かに一礼すると、侯爵は静かな笑みを浮かべた。


「さあ、これからが本当の戦いだ。だが、私は娘を信じている。クラウディアの邪魔はせぬ。だがあの子が助力を求めた時は全力で力になろうぞ。」


書斎の窓から見える夜空には、無数の星が瞬いていた。

その星のように、侯爵の心には確かな光が燃えていた。

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