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この小説は  作者: sora
7/10

高校生

『高校生の頃の私は、今思えばずいぶん子供だった。いや、高校生なんて本来は子供でいいはずなんだが。それでも、妙に青臭くて、どこか不器用な自分を思い出す。


 例えば、テストの結果。成績はかなり優秀で、満点もよく取っていたのに、国語だけはいつも足を引っ張っていた。ある時、母から「どうせ勉強してないんでしょ」と心ない一言を投げかけられ、私は泣きじゃくりながら漢字の書き取りノートを突きつけ、「勉強してる!」と必死に訴えたものだ。


 例えば、彼女との関係。勉強も運動もできた私には、ありがたいことに彼女がいた。何度もデートを重ね、手をつなぎ、別れ際にはキスをするような関係にまでなった。付き合って半年が経ち、ついに彼女を家に呼んだ。もちろん、他には誰もいない。この先どうなるか、想像はつくだろう。


 だが、私はもう一歩を踏み出すことができなかった。その時、頭に浮かんだのは両親の顔だったか、それとも学校の先生の顔だったか。少なくとも、彼女のことは考えてなかった。


 例えば、大学受験での出来事だ。試験会場へは新幹線に乗る必要があったのだが、初めての一人旅に戸惑い、私は自由席車両を横断するだけで精一杯だった。結局、座れる場所を見つけられずに、そのまま降りてしまった。次の便で無事乗車できた。


 三者面談での教師とのやりとりや、友人との些細な衝突など、他にも子供らしいエピソードは山ほどあるが、長くなるので割愛する。』


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