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9 ◇今更だよ

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『滉星、それで禊を済ませたと思ってるんだろうけど、もう遅いよ。

今更だよ。

何故、今断ち切れるのならもっと早くに、私に知れる前に

断ち切ってくれなかったのか』


などと思うけど、きっとそれは違うのだろう。



6か月(半年)彼女と付き合ったからこそ、断ち切れるのかもしれないと

私は漠然とこの時そう思った。


これが1か月早かったなら、夫は断ち切れなかったかも。


考えても過ぎてしまったことだから、意味ないと思うけど

拉致もないことを考えてしまった。


夫から彼女とのことを聞き出した私は、物わかりの良い女を演じた。


演じた?


そうとも言えないか……。


半分本心でもあったから。

夫を相手の女、石田とかいう人と半分こに分け合うなんて気持ち悪過ぎる。


婚姻関係を結んだあの日に、私たちは困難にもめげず互いに助け合い、

生涯仲睦まじく暮らしていくことを、誓ったのではなかったか。


祝福してくれた大勢の人たちの前で、夫婦として添い遂げるための

『誓の言葉』を……

『それぞれの決意』を……


ふたりの言葉で紡いだというのに。



私との神聖な誓を破ったこの(ひと)とこの先、何を頼りに……

何を道しるべに……生きていけばいいというのか。



あ~、全くまったくもって生きていける気がしないー。





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