第三話「始めての戦に向けて」
早速だが、今日この村には魔物が現れる。
その前に1つだけ聞きたいことがあるので朝食を取っている時に母上に、
「母上新しい本が欲しいのですが…」
「本かしら?また買ってあげるわね」
「おいおいレイラ本って高くないか?それに今あるのではだめなのか?」
「父上、今ある本は2つで、
1つ目が魔物についての本
2つ目魔法についての本しかありません。
この世界、地理について知りたいのです。」
「な、なら俺が教えようか?」
「いや…本でお願いしても?」
「分かったよ…」
「もうあなたったら拗ねてないで、早くご飯食べないと、冷めちゃいますよ!」
「分かったよ…」
こうして多分もうそろそろこの世界のことについては知れるだろうし…問題は妹だ。
最近魔法を倒れる寸前まで打ちまくってた日々のせいで妹について調べるつもりが忘れていた。
決して妹のこと…美奈のことを忘れたわけじゃない。
今は基盤を作っておこうと考えていたら3歳になってしまっていた。
今日でもミナに聞いてみるか…
「ミナこのあと少し時間いい?」
ミナがコクリと顔を縦に振る
「ありがとう」
お、おにいが私に何か聞こうとしている?なんだろう?ってかおにいいつになったら私のこと気づくの!いい加減切れそうなんだけど??
けどもしかしたら今のおにいは、おにいじゃない可能性もあるんだよね…そう思うと聞けないよ…おにいは、おにいなのかって…怖いなぁ
っておにいもう朝食食べ終わってる…
「ミナ時間いいか?」
「うん…」
「外で話そうと思うんだがいいか?」
「うん…」
「おっライト今日も遊びに行くのか?」
「はい父上、今日はミナも連れて遊びに行こうかと…」
「おっ、そうかミナのこと頼んだぞ!」
「はい、父上行ってきます」
扉が閉まる
「なぁレイラ少しライトのことでなんだが…」
「なぁに?あなた?」
「もしかしてライトって天才ってやつなのか?」
「何を言っているの?あなた?」
「いやだってだな、ライトは3歳で親に対する態度が完璧すぎやしないか?」
「確かに…ライトの言動は大人というか…貴族の令嬢と話してる気分になるわ」
「だよな!天才だってライトは!物わかりもいいやはり俺と一緒で剣術を習わせようかと思う」
「えぇ私的には魔法を教えたいわ」
「まぁそれを決めるのはライトか」
「私的にはミナが不安で…時々ミナがブツブツとずっと壁に向かって話してるのよ…それに普段無口で何も話さないし…話すと言っても、うん、とかはい、とかしか話さないのよ…」
「アハハ、面白いじゃないか!」
「もうあなたったら」
「まぁ俺は2人とも幸せに過ごせれたらそれでいいんだ」
「あなた…」
「まぁ俺はライトのために本でも買ってくるわ」
「気おつけてねあなた」
「おう!いってきま~す」
そしていつもの森にて
「ミナ早速なんだが北畠龍汰って人物を知っているか?」
「ッ?!知ってるも何も私が一番尊敬…愛する人ですわ!」
「やはりそうか久しぶり?なのか美奈」
「やはりおにいだったんだね」
「あぁそして感動の再会?ではないか、毎日一緒にいたし…」
「っていうかおにいなんでもっと早くに言ってくれなかったの?」
「それは今から見せようかと思って」
「なにを?」
「見ててよ」
そして無詠唱で魔法を連発する。
火、水、闇俺ができる魔法をミナに見した。
「こんな感じで最近というか歩けるようになってからは毎日森に来ては魔法の鍛錬をしていてそれで話す時間がなかったんだ…すまなかった」
「それなら仕方が…なくないわよ!」
「私の性格おにい知ってるでしょ!」
「すまない」
「もう許さないから」
「な、何でも一つ聞くから許してよ〜」
「何でも一つ?…ならおにい私と結婚して!」
「ん??ミナ何言ってんだよ…兄弟では結婚できないだろ!まずは!」
「おにい忘れたの?この世界では兄弟婚は認められてる世界だって神様が言ってくれたじゃない!」
そんなこと言ってたっけ?……言ってたわ
「待て待て待て少し落ち着こう?」
「落ち着いてるわよ!」
「分かった…一旦保留ってことにしてくんない?」
「いやだよ!結婚するの!」
「駄々をこねるなってみっともないだろ」
「やだやだやだ!」
妹と結婚かぁ考えたこともなかったな…けどこんな俺をずっと好いてくれていた美奈だ…前世の頃の俺は家族ということもあり(義理の妹だったが)付き合ってと言われても保留にしていた。
なんだろう…こう好意がないと言えば嘘になる。
今まで異性としてみてはだめだと心に言い聞かせていたけど本当は好きだった。
考えてみてくれ、男としてだ!とてつもなく可愛い女の子(義理の妹)から毎日アプローチされ自分に異性として好意を抱いてくれている…そんな女性がいれば男子諸君なら異性として見ないわけがないのである!俺もその内の一人であった。
正直に言えば好きなのである。あんなことやこんなことだってミナとしたい。
できれば結婚して俺の子を産んでほしい…そんなことも考えたことがあるぐらいに、俺はミナが好きなのだ!
そっか前世では倫理観的に付き合えない、結婚できない、そう考えていたのだがこの世界では兄弟婚が認められているのか…ならいっそのことミナと結婚した…待て待て待て、俺よ、心に眠る聖なる獣よお前ならどう思う?この世界では結婚が認められ、妹と結婚できると来た!
ならお前ならどうする?聖なる獣(心の俺)…結婚!結婚!結婚!
了解した心の俺が言うならそれに従おう。
「ミナ…もしミナが十六歳になっていても俺のことを好いてくれているならば…その時は結婚しよう!」
「お、おにい」
妹…ミナの目からは涙が溢れていた。
「み、ミナ?!」
「嬉しいよ!おにい!」
そう言いながら抱きついてきたミナ。
俺も抱き返し、しばらくそのまま抱き合っていた。
一つ言っておこう、私はロリコンではない!ミナが好きなだけなのだ!なのでこの抱き合っているのはミナが好きというわけであってロリコン…ロリコンってわけでは決してない!
何処かで見ているであろう神さんに勘違いされないためにもそう考えていると、一つ思い出したことがあった。
「あっ今日魔物が来るんだった」
「え?何言ってるの?おにい」
「あっ口に出てた?」
「うん」
しまった…ミナに聞かれていた…まぁミナに説明をするか。
「昨日だな神様にあった」
「え?ええ??!」
「それでだな…」
「って神様にあったの?どこで?」
「昨日、家の前で倒れてただろ?その時に神様と合った場所覚えてるか?
あの霧が充満してる場所、そこにいて神さんから聞いた。お前対処できるだろ?対処しといてと」
「おにいそんなに強いの?」
「ってか魔物ってあの家にある本に出てたやつ?」
「あぁその認識で間違いないよ」
「ってかさ一ついいか?」
「なぁに?おにい」
「ミナってなんでいつも無口なんだ?てっきり普通の子でミナは別のところに転生したのかと思っていたぐらいだよ」
「おにいこそ3歳って普通あそこまで話せないし敬語なんか親に使わないのよ!」
「そ、そうなのか?」
「そうよ!」
いや…それにしても無口すぎないか?…まぁいいや
「まぁ家に帰るか、ミナ?」
「あっ…おにい一ついい?」
「どうした?」
「魔法使ってみたい…神様から貰ったスキルが魔力適性Sランクってやつ貰ったから使えるかなって思って…」
「そうなのか…よし!この本を見てくれ」
「魔法の本?」
「そうだこれを見て今日から俺と勉強しよう!」
「うん!」
「あっ早速やってみようか!」
「まずは、なんの属性が使えるかやってみようか」
「うん!」
「まずは…あっすまん魔法については明日からでもいいか?」
「うん?」
「今日は魔物が襲ってくる日なんだ、いつでも対処できるように村に居たいんだ」
「分かった」
「ありがとうミナ」
そして頭を撫でる
「どうした?ミナ顔赤いぞ?」
「な、なんでもない!」
「そ、そうか?なら家に帰ろうか!」
「うん!」
こうして俺達村に帰ろうとした…
「なんか焦げ臭くない?」
そうミナから言われた。
少し嗅いでみる。
確かに焦げ臭い匂いは…村から?!もしかしてもう魔物が襲ってきたのか?!まずいな
「ミナ、走れるか?」
「うん、多少は」
「なら早くに家に帰ろう!」
「分かった」
そう言い、俺達は村へと走り、急いで帰るのであった。