非日常の始まり
うっ頭が痛い、視界もぼやけっぱなしだ。
俺は死ぬのか……?
まだ、新しく買ったゲームも進めてないのに。
来週楽しみにしてたんだけどなー。
…死にたくないな。
~side有馬~
「っ痛った」
突然頭痛と光に当てられ気を失ってしまっていたようだ。
……ここはどこだ?
頭痛も引いてきたため、体を起こし強く目を閉じてみる。
そうだ、確かTRPGの説明を聞いていたら光に当てられたんだ。
さっきまでいたはずのゲームキーパーをしてくれるはずだった中野さんはいなくなっているし、何が起こったんだ??
「…は?これ、俺の服じゃねーな」
先程まで来ていたパーカーにジャージのラフな格好ではなく、ワイシャツにネクタイ、セットアップであろうジャケット、パンツ、ベスト、コートの整ったスーツ姿になっていた。
「こんな格好初だわ」
これは、TRPGの設定に入れた服だな。
箇条書きで入れたわ、多分書いたやつだと思う。
確かめようがないが職業に刑事と入れたからそれ用にスーツの服装を記入したはずだ。
部屋を見渡すと、テーブルが日の形に2つを繋げてあり、広げてある椅子が5脚、閉じてある椅子が2脚ある。
目の前に2人、横に1人突っ伏した状態で座っていた。
あと1個の空いてる椅子は中野さんが座っていたはずの椅子だ。
「とりあえず全員起こすかー…こいつは後でいいな多分時間かかりそうだし」
ポケットのスマホをテーブルに置き、隣のこじんまりとした茶色の塊から目を背けた。
「おい、起きろすず、しのさーん」
「ん〜なんだぁ?」
完全に寝ぼけている2人を揺すり起こした。
「起きてくれ、緊急事態だ格好が変わってる」
「「???」」
「…え!?何その格好どうしたの!?」
しのさんは起きるなり、俺の服を見て目を見開いてびっくりしていた。
答える前にまだ寝ているすずを叩き起こす。
「いたぁい…なんだよお」
少し不機嫌そうに起きたすずだったが俺の服を見て吹き出した。
「何その格好www」
ムカついた腹いせにもう一度殴り、現段階で起きているこのよく分からない状況を2人に話をした。
「髪色まで変わるなんてまるで異世界みたいだねえ」
「え、髪色も変わってんの!?服装ばっか気になって気づかなかったわ」
「ああ、プレイヤー情報に入れたのと一緒だよな」
なにもかもがプレイヤー情報に入れたものと同じだった。
朝持ってきたバックは服装にあった皮のバックに変わりはしたが中身は変わっていなくて安心したが、プレイヤー情報に書き込んだ所持品の拳銃と手錠、筆記用具が増えていた。
「俺は海上保安官にしたから、特に武器はないけど調べたら必要そうだったからライターと懐中電灯が入ってるよ」
しのさんは、ワイシャツネクタイに紺色のエンブレム付きのスーツと帽子ガタイが良い分とてもよく似合っていた。
「俺は〜、怪盗にして、持ち物は投げナイフと拳銃と変装用具」
すずは黒のワイシャツ、赤ベストに黒マント、黒のパンツ、黒の手袋の怪盗のような格好をしていた。
本人には言っていないが、こいつは多分appがとても高いはずだ。要するにめっちゃイケメンなんだ。
なんだこいつ。言ってやらないがな。
「荷物はこんなもんか。あとは〜、あいつだ」
2人がこちらに振り向き未だに寝ている少女を眺めていた。
有馬
プロフィール(ゲーム内)
出身 日本 職業 刑事
髪の色紺 瞳の色 紺
肌の色肌色
年齢 21歳 性別男 身長 165
STR12 CON13 POW15 DEX14
APP10 SIZ11 INT16 EDU14
HP12 MP15
SAN75 IDE80 幸運75 知識70
DB+0
技能名
回避 78 拳銃 70
応急手当 60聞き耳 55 追跡 40
目星 65 運転(車) 50 変装 41
言いくるめ 25 説得 35
心理学 55 法律 55
所持品
スマホ、ハンカチ、ティッシュ、財布、水筒、おにぎり
拳銃、手錠、筆記用具
財布残高
1万円