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俺の初恋は小学生だった。
古賀佑厘佳という女の子で、よく俺の後ろを着いてくる子だった。
優しい子でいつもニコニコ可愛い笑顔な為、素直になれないいじめっ子に虫を持って追いかけられたりする。
そういう時はいつも俺を頼ってくるので一番信頼されてるんだと嬉しかった
その子は中学に入る前に家庭の事情で転校してしまった。
中学は楽しかったが、いなくなった佑厘佳を思い出すと佑厘佳がいたらどんな風な毎日を過ごしていたんだろうと想像する。
小学生では分からなかったが中学に入ってそう考えるようになってから佑厘佳に恋をしていたんだと気づいた。
そんな俺も今日から高校生になる。
俺、平野星は同じ中学だった沢村純と同じ高校に通うことになった
「星は部活とかやんの〜?」
「俺はいいかな。中学で散々やったから高校は……」
思考が停止して目の前の人物に釘付けになった
ニキビもなさそうで、綺麗な透明感のある白い肌、艶が行き届いてて枝毛のないサラサラな髪。女性らしく丸みを帯びた輪郭
「なんだよ、いきなり止まんな!何ボーッと…あーなるほどねぇ〜?」
ニヤニヤしながらウザイ顔でこっちを見てくるなと言ってやりたいが俺はそれどころじゃない。
髪型も変わってるし、背丈や色々な所が成長してるけど、面影がある。
「もしかして…佑厘佳なのか…?」