地下迷宮のガンマン ①
「キエーーー!!」
「チェストー!!」
謎の掛け声と共に響く銃声。
ゴワゴワの金髪に青い瞳が特徴的な彼女は、地下3階でウサギ相手に銃の練習をしていた。
「Oh!火薬パゥダーが無くなりました。脱兎撤退エスケープデース!」
デニムのズボンにウエスタンブーツ。いかにもガンマンと言った風体の彼女が砂埃を舞上げながら地上へと戻ると、カズハと目が合った。
「Oh!サムライガール!お久しプリーズ!元気ed!?」
「あ……エリカだ……」
カズハは思わず渋い顔をした。
カズハを持ってしてもやりにくいと思う存在。それがエリカであった。
エリカはカズハの家の近くに住む異国のエルフ。
しばらく故郷へ戻っていた様だったが、またこの街へ来たようだ。
「相変わらずのプリティガール!ワタシが♂だったらピストン間違い無しネ!」
謎にどストレートな下トークも彼女のお国柄が現れている。
「はは、ありがと……。じゃ、これで――」
そそくさと立ち去ろうとするカズハの後ろをエリカが追いかける。
「ドコ行くアルネ?」
小さい頃から各地を転々としていた彼女。様々な言語が入り乱れるが何故か会話が成立する。
「寺院だよ。クリスタちゃんと待ち合わせ」
「ワーオ!クリスタ!懐かしいヒビキ!ワタシもGOしてヨロシか?」
カズハは苦渋の笑顔で頷いた……
「センセンキュー!」
「と、言う訳なの」
カズハは全てを投げることにした。
「ハァーイ」
目を見開いて手を振るエリカにクリスタは会釈で返した。
当然の如くクリスタとエリカは水と油。仲は決して良くない。
「ノー、相変わらずのバッドテンションねー」
「ん、お客さんか?」
ロードが寺院の裏手から入ってくると、エリカと目が合う。
「あ、旦那。いらっしゃ~い」
「HeはWhoですかー?」
「紹介するね。この人は滅茶苦茶強い……オッサン?」
カズハ笑いながらがロードへお茶を出す。
「そんな紹介の仕方あるか」
「にゃはは、でも大体合ってるでしょ?」
「悪かったなオッサンで……」
「……多少はマッスルですが、そんなに強そに見えないネー」
「じゃあ行くか?そろそろまたクリスタのLv上げをしたかったんだ」
以前は名実共に知れていた為、実は『強そうに見えない』の一言がやや頭に来ているロード。表情は変えずとも、威圧感が漂っていた。
「イイデショ!ワタシの愛銃達が火を噴く所、指をシャブって見てるがイイデース!」
「よし、それじゃあ明日な!」
「OK!」
「アタシは旦那が良いならいいけどね……」
カズハは諦めた様な顔で2人を見た。




