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―WizardRye― 〜灰だらけのシスターと酒まみれの冒険者〜  作者: しいたけ
棺の山のクリスタと堕ちた男
80/130

過去の栄光を求めて ③

 ダンション地下1階。彼は既に後悔していた……。


「ひぁああ!助けて下さい~!」


 彼の目の前にはスライムとスケルトンに悪戦苦闘するクリスタが……


「ふん!」

 スケルトンの顔を鷲掴みにし、壁に激突させる。一瞬でバラバラになったスケルトンを見て、他の魔物達は逃げ出してしまった……。


「あ、ありがとうございますロード……さん」

「ここまで弱いだなんて聞いてなかったぞ?」


「すみません、私まだLv.1なんです」

「………………え!?」

 彼は開いた口が塞がらなかった。


「昨日の地下4階は!?」

「ついていっただけで特には何も無かったです」


「もしかして魔物と戦うのは……?」

「いつも地下1階で……こんな感じです」


「護衛料金は……!」

「頑張ってお支払い致します!」


 彼はクルリとクリスタに背中を向け、出口へと向かった。


「待って下さい!!」

 クリスタが彼の前に立ち塞がる。


「お願いします!私を強くして貰えないないでしょうか!? 強くなれば護衛料金もお支払い出来ます!」

 膝を着き、神に祈るかのように懇願するクリスタ。


「…………」

 彼は困惑するしかなかった。その間もクリスタは訴えかけるような眼でこちらを見続けている。


「……分かったよ!その代わり護衛料は1000Gだ!!それに俺はスパルタだ!地下3階へ行くぞ!いいな!?」

 その言葉にクリスタは嬉しそうに返事をした。


「はい!ありがとうございます!!」




 地下3階に着くまでに、彼は数体の魔物を素手で始末した。


 地下3階に到着すると、彼はクリスタに声を掛けた。


「俺の後ろに居ろ。手は出すなよ?」

「え?戦闘に参加しなくても大丈夫なんですか?」

 クリスタは目を白黒させた。


「ああ、絶命した魔物から放たれる生命エネルギーは近くに居る者全てに供給される。戦闘に参加しなくても近くに居ればLvが上がる仕組みだ」

「へぇ~初めて知りました。ロードさんは物知りなんですね?」

「この情報は一般には公開されていない。あまり言いふらすなよ?」


 お喋りもそこそこに、彼はダンションの奥へと進んでゆく。


「今更ですが……武器は持たないのですか?」

 樫の杖を両手で握り締め、左右をキョロキョロしながらクリスタが尋ねた。

「あの斧は昨日死んだボスからの借り物でな。もうアイツには必要ないが、俺の飯代に消えたよ」

 ロードは自分の腹を摩る仕草を見せた。


「斧は扱いにくくてダメだ。まだ素手の方が良い……」

 戦闘音痴のクリスタには、彼の言っていることがよく分からなかった。


「さ、お喋りしている間に着いたぞ」


 そこは何も無い行き止まりだった。冷たい岩壁だけが2人を歓迎する。


「……え? え?」

「お前の仕事は死なずに居ることだ。多少の傷は治してやる。兎に角死ぬな」

 そう言い終えると、彼は尋常じゃ無い程の大声で叫び始めた!!


「ウオオオオオオオーーー!!!!」


「え!? えーー!?」

 クリスタは頭が真っ白だ!


 彼の怒号に吸い寄せられるかの様に、大小様々な魔物達が2人の前に次々と現れた!!


“エサだ”

“人間だ……”

“上手そうな女だ!”


 そんな事を言っていると思われる金切り声や野太い声で、魔物達は2人を品定めしている。奴らに逃げ道は無い。仕留めるのは時間の問題だ……。


「あわわわわ……」

 クリスタは震えが止まらなくなっていた。


 ジリジリと魔物の群れが2人に詰め寄る。

 そして一匹のウサギが跳びかかったのを合図に、魔物の群れが一気に押し寄せた!!

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