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これぞ冒険! ①

 新しく発見された地下への入り口の前には、先生たちが集まっていた。


「岩壁が崩れて――」

「中はどうなってる――」


 未知との遭遇に教師陣の不安が高まる中、リースだけはワクワクが止まらなかった。


「いつ入ります?」


 その言葉に教師たちの視線が集まる。


「明日作戦会議の後、教師だけで探索を行います」

 教頭先生が皆に言い聞かせる様に答えた。


「……私は?」


「貴女には万が一の為に待機して頂きます……」


(部外者お断りってわけね。つまらないわ……)


 その日はダンジョン自体が立ち入り禁止となり、ダンジョンの入り口には施錠が施された……。





 夜になると、リースはこっそりダンジョンへと向かった。


「どうせクビになってもいいから、先に様子を見てやるわ」

 リースが影から影へ慎重に移動すると、ダンジョン入り口の前に数人の人影が見えた。


 背格好や動きから、どうやら生徒たちの様だった。


「ふふ、そう来なくちゃ……」


 リースは「シーッ!」っと人差し指を立て、生徒たちに近づいた。



「わっ!先生!!」

 生徒たちが驚いた。


「静かに!静かに!! 私も貴方たちと同じよ!」

 その言葉に慌てふためいていた生徒たちが落ち着きを取り戻す。


「私だって、冒険者よ。ダンジョンがあれば行く。それだけよ」


「先生、いいんですか……?」

 生徒たちはまだ疑心暗鬼の様だ。


「ふふ、街で慣らした腕の見せ所ね!さあ、鍵を開けて頂戴な」

 リースは鼻息を鳴らし、待ちきれない様子で解錠を急かした……。


「おいゴンベ、はよ」


 ゴンベと呼ばれたホビットは、もたつく手で施錠をガチャガチャといじるが一向に開く気配がない。


「はよ!はよ!」

 仲間たちが急かしつける。


「まぁまぁ、落ち着いて……ね」

 そう言うとリースはゴンベの手の上に自分の手を重ね、小さな声で呪文を詠唱した。


 ゴンベの手が優しい光に包まれる。


「これで大丈夫よ」


 ゴンベが再度挑戦すると、施錠はいとも簡単に外れダンジョンの扉が開いた。


「ゴンベすげぇな!」


「ね?」

 リースが微笑むと、ゴンベは照れながら頷いた。





 ダンジョンへ入ると、リースは生徒を集め作戦会議を開いた。


「先ずはメンバーの確認からしましょ」


 生徒たちは頷き、1人ずつ自己紹介を始めた。


「俺の名前はトウマ!人間の戦士さ!」 

「僕はゴンベ。ホビットのシーフです……」

「シルフィ……フェルパー……メイジ……」

「ウッズです。人間のサムライです」


「そして私がリース。人間のプリーストよ。よろしくね?」


 全員の顔合わせが終わり、リースが概要を話し始めた。


「お姉さんとの約束は3つだけよ。しっかり聞いてね」


「一つ。集団行動を忘れない事」

「二つ。勇気と無謀を履き違え無い事」

「三つ。仲間の事を大切にする事」


 生徒たちは真剣な面持ちでリースの話に耳を傾けた。


「2-1-2の陣形で進むわ。先頭はトウマとウッズ。真ん中に私。後衛にゴンベとシルフィで行きましょう」

 生徒たちが言われた通りの陣形を組む。

 見た目は頼りないが、気持ちはもう一端の冒険者だ!


「 さあ!特別授業の始まりよ!! 」


 5人は意気揚々とダンジョンの中を進み始めた……。

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