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討伐隊結成! ③

第一部分に人物紹介を作りました!

 デアス隊から遅れて第2組が地下4階への階段を降りた……。


 城の兵士4人と、見慣れぬ鎧の2人だ。


 異国の甲冑と刀を装備した男の名はコジロウ。もう1人はノブユキ。2人とも国王が直々に招いた侍で、当然ながら実力者だ。


 兵士が先頭を歩き、デアス隊の後を追う。いくら広い通路とは言え、6人が進むとなると手狭に感じる。闘うときは尚更だ。


 川に到着すると、コジロウが気配を察知した。


「川の中に呪文無効化の結界がある。

 迂闊に浮遊で進めば川へ落ちる仕組みだな……」


 レビテートで進む事を提案しようと思っていた先頭の兵士はコジロウの観察眼に震えた。危うく全員を溺れ殺すところだったのだ……。


「我らの仕事はデアス隊のサポートだ。

 無理せず目印の通りに進むべきだな」


 ノブユキの言葉に先頭の兵士は目を覚まし、デアスが残した目印を追い始めた。



 しかし、橋を渡った先の三つ叉路の手前で目印が消えており、デアス隊が何処へ進んだのか判らなくなってしまった。


「テレポートか……」


 コジロウが手前の床をちょいちょいと刀で突く。

 生体反応があると、床の罠が作動し同じ階層の何処かへ飛ばされる仕組みだ。


「しかも呪文無効化もついておる。

 これでは罠の気配は見破れまい。

 デアス隊は何処かへ飛ばされたな」


 コジロウの推測は当たっていた。


 少し前にデアス隊は三つ叉路の左へ進もうとした瞬間に、テレポートの罠を踏んでしまった。

 デアスは己の未熟さを嘆いたが、まずは戻ることを優先とした。


 後の隊もきっと自分達と同じ場所へ飛ばされるだろう。

 何故なら道が別れた時は、左からと決めていたからだ。


 デアスは一方通行のテレポートを睨みつけ、先へ進むことにした。



「デアス隊長との取り決めで

 左からとなってます」

 先頭の兵士がデアスの行き先を話す。


 が、コジロウとノブユキは右を提案した。


「ただ後を追うのはつまらん。

 我々は別を行こう」


 反対する兵士を余所に我が道を進もうとする2人。

 結局別行動をする訳にも行かず、全員が右の通路へ進んだ……。


 国王に招集されたとは言え、彼等もまた冒険者(命知らず)の血が騒いでしまったのだ――






 残された第3組。

 その中には変装したリースが潜り込んでいた。


「どうして我々が最後なんですかね?」


「探索手柄は先発隊が取って、

 宝箱は次発隊が回収。

 俺達は残りカスさ」


 恰幅の良いリザードマンが地面に刺した槍に手をかけ、暇そうにしていた。


「いや、きっと城の奴らは安全な

 道を進んで、俺達に危険な道を

 進ませようって魂胆だぜ」


 リースは彼の意見は的を得ていると思った。

 先に物色されては、冒険者パーティは宝に有りつけない。

 つまり、危険を冒すしかない……。


「どうするの?行くの?」

 ノームの女性が皆に問い掛けた。


「俺は行くぜ。ここまで来たんだ。

 何も無しには帰れねぇぜ!」

 リザードマンが手を上げた。


 彼に同調する様に、

 サングラスの男が手を上げる。


 リースも静かに手を上げた。


「悪いけど私は帰るわ。

 唯でさえ3割しか貰えないのよ。

 これじゃあ儲けにならないわ!」


 ノームの女性が踵を返すと、人間の男も一緒に帰ってしまった。


 地下2階の落とし穴から降りる梯子を上り姿を消した2人。


「つまり討伐隊は解散と言うわけだな?」

 サングラスの男が初めて喋った。


「そうね。

 でも4人で行くには厳しいんじゃない?」



 と、そこへ眩しい光と共にサングラスのエルフと、同じくサングラスのフェアリーが現れた。

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