未探索地域の死闘 ②
文頭のスペースの開け方を変えてみましたがどうでしょうか?
* おっとっと シュート! *
リーダー達が落ちた先は小部屋になっており、
岩の質感から地下3階の様に思えた。
「呪文OK。地下3階南東よ……」
4人はまず小部屋の凄惨な光景に目が留まる。
手厚い歓迎を受けたバリテル達が必死で抗い、
仲間の犠牲の上にこの小部屋を抜けた事は
モンスターの死体の数と人間の物と思われる
血溜りを見れば容易に想像できた……。
「ここにある死体は地下3階で出るモンスター達だな」
「ああ……これで全部ならな」
小部屋は3手に別れており、北の扉には最近着いたと
思われる扉を触った形跡が残っていた。
「よし、行くぞ……」
4人が北の扉を抜け後ろを振り返ると、
今来たばかりの扉は姿形も残っておらず、岩壁があるだけだった……。
「一方通行の様だな」
この様な仕掛けはダンジョンによくあるが、脱出呪文があるリーダー達には
あまり脅威では無かった。
通路には真新しい足跡と血痕が残っており、リーダー達は慎重に進んだ。
通路の先はまた小部屋となっており、
重々しい雰囲気の扉がリーダー達の前に立ちふさがった……。
リーダーが扉に近づくと、中から誰かが戦っている音が聞こえ、
リーダーが慌てて中へと突入する。
リース達はその姿に驚きながらも、リーダーの後を追って中へ入った。
小部屋の中では、白い鎧を来たロードが自慢の鎧を朱に染めながら
青い2本角の悪魔と戦っており、劣勢ながらも奮戦していた。
小部屋の至る所にモンスターの死体があり、
人間の死体や石像もいくつかあった。
「オイゲンの使いが間に合った様だな……」
バリテルはリーダー達を一目見て少し安心した顔をした。
バリテルは悪魔へ飛び掛かり、真一文字にハルバードを振るった。
悪魔は少し仰け反ったが、すぐに態勢を立て直しバリテルを殴りつけた。
鎧の上から殴られ、反吐を吐くバリテル。
そのまま倒れ、動かなくなってしまった……。
リーダー達がバリテルの前へ急いで駆けた。
「後は任せたぞ。グレ……」
最後の気力も無くなり、意識を失うバリテル。
「地下3階の強さじゃなさそうだな」
戦闘態勢を取る4人。
悪魔は不気味な咆哮を上げると、
モンスター達がワラワラと集まってきた。
悪魔 1
醜いトカゲ 5
さまよう魂 4
エルが氷呪文を醜いトカゲに放つ!
醜いトカゲ達は一瞬で凍りつき戦闘不能になった。
リースは浄化呪文を唱え、さまよう魂を残らず浄化させた!
リーダーは悪魔に斬りかかった!
悪魔の動きは遅く、リーダーの剣が悪魔の腕にヒットした。
フェリーもリーダーの後に続き小刀で首を狙う。
しかし悪魔の首は固く、刎ねるには至らなかった……。
「リーダー!こいつ6階の敵より強いよ!!」
フェリーの言葉に一同は、並々ならぬ苦戦を強いられる予感がした。
悪魔は口からブレスを吐き出した!!
咄嗟にかわすエルとフェリー。
しかしリーダーとリースは躱し切れず、ブレスに身を包まれた。
「リーダー!! リース!!」
エルとフェリーが声を上げる。
ブレスは2人の体力を蝕み、生気を奪い取る。
「いってぇ……」
大剣を構え直し、立ち向かうリーダー。
リースはふらふらの状態ながらも何とか立ち上がった。
グレーターデーモン 1
リースは回復呪文を唱え、自分を回復させた。
エルが火炎呪文を詠唱し、グレーターデーモンへ放つが
グレーターデーモンは白いブレスを放ち呪文を掻き消してしまった!
グレーターデーモンが指先から強烈な冷気を放ち、
リーダー達の肌を凍て付かせる!
「ぬああー!!」
「ぐぐ……」
その威力は凄まじく、周囲にあった死体や岩壁すら凍り付いてしまった……。
リーダーが大剣を振り降ろし、グレーターデーモンの頭に一撃お見舞いする。
角が1つ取れ、よろめくグレーターデーモン。
「トドメだ!!」
もう一回! と渾身の力を込めてグレーターデーモンの脳天にきつい一撃を
お見舞いしたリーダー。
グレーターデーモンは断末魔の様な不気味な咆哮を上げ、その場に倒れた……。
「くそっ!1匹でこれかよ……」
よろめくリーダーをエルが受け止める。
「こりゃあボーナスが欲しい所だな……」
リーダーを受け止めきれず一緒に倒れそうになるエル。
「ほらほら2人ともしっかりしなって」
フェリーが押すが妖精1匹でどうこうなる訳なく、全員倒れてしまった……。
次回、更なるピンチがリーダー達を襲う!
「未探索地域の死闘 ③」へ続く……。