アルザインとの決戦
「シャッ!」
カズハは鞭が絡まったまま起き上がると、反対の手で刀を抜き、二刀流で襲いかかった。
「ちっ!!」
アルザインは俊敏な動きで顔を引く。辛うじて直撃は裂けるも、頬からは鮮血が流れた。
「…………」
アルザインは頬に手を当て、己の血を見た。
「……この、メスどもがーーーー!!!!」
アルザインは激昂し、頭の毛が逆立った!
「……うるさい」
カリンの矢が瞬時に放たれた。
「効くかよ!」
アルザインはお構いなしで怪我した手で矢を払う!
しかし、払った矢の後ろにもう一本矢が潜んでいた!
「ギャ!!」
アルザインの肩に矢が深々と突き刺さる……。
「やるぅ~♪」
カズハの陽気な賛辞に、カリンは無反応だ。
追い打ちを掛けるようにクリスタの氷結呪文が襲い掛かる!
「クズが!効かねぇよ!!」
真正面から呪文を受けるも、ピンピンとしている。
「どうやらお前はお荷物の様だ……な!」
アルザインは突如走り出し、クリスタへ一直線に向かった!
「クリスタちゃん!」
「…………!」
一瞬出遅れたカズハだが、アルザインの前に割り込むと刀を縦に振るった!
アルザインはそれを避けながら礫を複数飛ばした!
飛ばされた礫はカリンの矢を落とし、カズハの姿勢を逸らす。それだけで十分だった。
「喰らいな!」
礫を無数に飛ばし、クリスタの障壁を突き破る!クリスタの身体に礫が当たり、クリスタは苦痛の表情を見せた。
「クリスタちゃん!」
カズハの顔が真顔に戻る。
「大丈夫……大丈夫だから。自分で治せる……」
礫はクリスタの身体に深く食い込み、立つことは出来ず右手と口を動かすので精一杯だった……。辛うじて治癒呪文を唱え始めるクリスタ。
「ほぉ、今のでまだ生きてるか……」
クリスタの側には綺麗に分断された礫がいくつか落ちていた。
アルザインは距離を取りカズハとカリンを警戒。
「オイラだよ」
声はすれど、その姿はどこにも無かった。
「ごめんね。心臓と顔を守るので精一杯だったよ」
と、アルザインは後ろから殺気を感じ、首を捻り振り返る!……しかし誰も居ない。
アルザインは首に妙な暖かさを感じた。そして、捻った首が元に戻らない事に違和感を感じた……。
「ア……レ……?」
アルザインの首には綺麗な赤い輪が出来ており、そこから血が滴り始める。
「え……?バカ……な……」
無理矢理身体を動かそうとすると、ボトン、とアルザインの視界が激しく動き、己の身体が下から見えた。その身体には頭が無かった…………。
「…………マジ?」
「……………………」
カズハとカリンは唐突な終わりに呆気に取られていた。
残されたアルザインの身体が倒れると、そこには全裸のフェリーが居た。その顔はごく真面目で固く、普段の彼からは想像の出来ない凄みが出ていた。
「リーダー!一丁上がりだよ!」
そう告げるとフェリーは親指を立ててカズハを励まし、直ぐさまオークスとの戦闘へ向かっていった。
「ふん!口の割にすぐ死にやがって。だから女は嫌いなんだよ」
オークスはアルザインの首を一別する。
「お前もすぐあの世に送ってやるよ!」
リーダーは疲労感を拭いながら、剣を握り締め立ち向かった。




