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幻想世界の幻滅勇者  作者: 澪
8/12

8.病んだ勇者は気分転換しに行くようです

イリスが仲間になった翌日、俺たちはなるべく目立たないように朝早くにエルメテシアを出た。

昼間に町を出ようとして、パレードなんてやられたら大迷惑だし。

そして俺たちは町から少し離れた場所で馬車に揺られていた。

「そういえばなんですが、次はどこに行きましょう?」

そう、セリカに言われた。

実は、まだ行き先を決めていない。ぶっちゃけ此処のことあんまり知らないし。

「俺は別にどこでもいいぞ。この世界の事はあんまり知らないし」

「私は、戦力を少しでも増やすために、魔法都市エリュシオンに行きたいのですが……。どうですか、ゼロ殿?」

そう、イリスが言った。

確かに戦力が欲しいからいいかもしれない。

魔法とかも使ってみたかったし。

「私は、港町に行きたいですね。近くの港町に良い食材が入ったと聞きましたので」

そう、トモエが言った。

流石は料理好きなトモエだ。

トモエが作るものは本当に美味しいし、良いかもしれない。

「私は、ちょっと遠くなってしまいますけど“セイルレーン”に行きたいですね。理由はゼロ様の、精神面の回復です」

そう、セリカが言った。

やっぱりセリカは優しい。

エルメテシアでの、あの修練で病んだ俺をまだ心配してくれている。

俺は一瞬、セリカを天使か女神に見間違えてしまった。

「セイルレーンですか。あそこは情景都市とも呼ばれる良い場所ですし、貿易が盛んでな場所でもありますから私はセリカ様に賛成です」

「なぜゼロ殿の精神面の回復が必要なのかはわからないが、私も賛成だ」

一瞬イリスに修練のせいだと言ってやりたくなった。

どうやら意見が一致したらしい。

セイルレーンか………どんな所だろうか。

そんな事を考えながら、俺は馬車に再び揺られていた。


三日ほど馬車に揺られながら、セイルレーンがどんな場所か考えていたが、待ちきれなくなってセリカに聞いてみた。

「そういえば、セイルレーンってどういう所なんだ?」

「セイルレーンですか?そういえばゼロ様は、この世界のことをあまりご存知ではなかったですね。セイルレーンは情景都市とも言われるとても綺麗な街で、この国で一番大きい貿易都市なんです。情景都市の由縁は行ってみれば分かりますよ」

セリカの話を聞く限り、いい街みたいだ。

そのせいか余計に気になる。

「そういえばですが、最近は大丈夫ですか?ちゃんと眠れているかが心配なんです」

やっぱりセリカは天使か女神なんじゃないかと思ってしまった。

「ああ、最近といっても三日しか経ってないけど、大丈夫だ」

「そうですか、それが聞けて嬉しいです」

俺、引きこもってばかりでロクな暮らしをしてなかったし、友人とかいなかったけど、やっと良い人に会えたんだな。

俺は、そう思ってしまった。


こんにちは、澪です。

セリカの描写をしていると、どうしても天使か女神かにしか思えません。

あと、次話の投稿がもしかしたら2月の分と同じ日になるかもしれません。

それでは、次回をお楽しみに!

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