11.勇者は魔王幹部との戦いで始めて魔法を使ったようです
「_________オレ、オ前ヲ殺ス」
オークの口から出たその言葉で、俺の戦いの火蓋は切って落とされた。
俺の認識上、オークといえばエロゲかどこぞやのスライムしか印象がない。
どう動こうか考えているときには、すでに目と鼻の先まで迫っていた。
戦斧が振り下ろされ、俺はそれをかいくぐるように回避した。
_________なんだこのオーク!どっかのスライムのとこのオークはこんなに早くなかったぞ!
「今ノデ、仕留メタトオモッタ。次ハ殺ス」
考える前に動かないと本当に死ぬと思った。
そうして打ち合いが始まったわけだが、その途中でふと思い出した事があった。
______そういえばセリカが支援魔法かけてくれたんだっけ。いきなり殺されかけたから忘れてたな。そういえば、全能力の強化だったっけ。じゃあ首を狙えば倒せるかな?今まで生き物殺し事ないからこういうことをやりたくないな。
そんな事を考えながら、戦斧をかわしていた。
ゼロ様と別れて数時間、私はゼロ様のことを心配しつつ負傷した騎士の人たちを癒したり、街の人たちの不安を和らげていました。
「ねえねえ、聖女のおねえちゃん」
私が休んでいた時に一人の少女が私に話しかけてきました。
「なに?もしかしてお外が怖いの?」
「そうだよ。でも、勇者さまとおねえちゃんがいるから大丈夫だよね」
そんな少女の言葉に、私は少しだけ不安を覚えてしまいました。
でも、私は少女を安心させようとしました。
「大丈夫だよ。ゼロ様は、勇者様は強いお人ですから。きっと魔王軍を退けて帰ってきますよ。だから、安心してください」
「そうだよね、勇者さまはつよいもんね。ありがとう、聖女のおねえちゃん!」
そう言いながら街の人達がいる方にその少女は走って行きました。
_______大丈夫ですよね。きっとゼロ様は帰ってきてくれますよね。
そんな不安を抱えつつ、私は負傷した騎士の治療に戻って行きました。
あれから数分、オークが振るう戦斧を避けながらどう倒すかを考えていた。
首を落とすのが一番簡単らしいけど、そんな事やってのけるのは俺には無理だ。
そもそも俺、どっかの賢者さまのお孫さんじゃないし。
魔法とかも使えないし、どうしようかな。
そういえば、セリカが魔法は言霊に魔力とイメージを込めることで発現するものって言ってたな。
______あれっ?じゃあ俺、魔法使えるんじゃないか?
確か魔力の込め方もあの時言ってくれたと思うし、やってみるか。
「ドウシタ、勇者ハコンナモノカ」
そうやって、戦斧を振り下ろしながらオークは言ってきた。
「それはどうかな?」
そう言い放ち、俺はオークの背後に回り込んだ。
________どっかの爆裂魔法使ってみたいけど、危ないしやめておくとして、確か水って加圧して、最速で打ち出せば包丁くらいなら切れたっけ?
とりあえず、やってみた。
『我、打ち出すは神速なる水の刃なり』
そう言い放つと、右手に魔法陣が出現し、思った通り水刃が勢いよく飛び出した。
「ソノ程度カ。ソンナモノ切リ裂イテ_______」
そう言いながら、戦斧を水刃めがけて振り降ろすと…………水刃ではなく戦斧が切り裂かれた。
_______よし、成功した。動揺してると思うし、今だったら爆裂系でいけるかな。
そう考えながら、俺はまた背後に回り込んだ。
________イメージは某世界に祝福を!でいいとして、詠唱をどうしようか?いっそのこと厨二病みたいにやっみるか。
『我、究極の爆炎を知る者なり。我に刃向かうものは灰燼に帰し焦土と化せ!』
魔方陣が展開され、魔法は成功したが……………………イメージしたものがあれだったせいでオークの体を覆うように展開され、殺意高めな威力の爆発が起こった。
__________そしてそこに残ったのは、焼け焦げた大地と、文字通り焼き豚になったオークの姿だった。
「オレ、オマエヲ見誤ッテイタ。ココカラ本気ダス」
_______あれ食らって生きてるのかよ!人だったらあれ直撃したら死んでるよ!………………………そういえば、あいつ人じゃなくてオークだった。
そんな事を心の中で言っていると、オークがなにやら怪しげなオーラを纏い始めた。
そして、距離を置こうと後退した刹那………………一瞬にしてオークが目の前に迫り、拳を振るっていた。
こんにちは、澪です。
4ヶ月ぶりの投稿です。
いろいろやることがあったり、内容が思い付かなかったりして投稿が遅れてしまいました。本当にすいません。
それでは、次回をお楽しみに。




