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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
七話:『奥津 霞』のタマゴアイドル:前編
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あたしがゲームを終えると、夕方のスーパーに戻ってきた。

スーパーには、やはりあまり人がいない。

夕方の時間、あたしはゲームから出ていた。

『タマドルカード』を見ながら、あたしはじっと見ていた。


そんな何気ない瞬間。

「ねえ、お姉ちゃん」

あたしは、小さな子供に声をかけていた。


振り返ると、そこには若い大人の女性と娘がいた。

若い大人の女性は、いかにも母親っぽい格好。

ワンピースに、エプロンを着た女性は、あたしを睨む。

だけど水色のワンピースの女の子はあたしを見て、笑顔になった。


「おねえちゃんも『タマドル』やるんだ」

「たまたまよ」

すると、小さい女の子が母親に頼んでカバンを取り出す。

その小さなカバンから出てきたのが、『タマドル名刺』だ。


「これ、よかったら交換しない?」

無垢な顔で、あたしに名刺を差し出してきた女の子。

女の子のタマドル名刺は、あたしのと違ってあたしのライブに参加できない。


「あたしなんかでいいの?」

「どうして?」

「どうしてもよ」

あたしが拒否すると、女の子が悲しそうな顔を見せていた。


「うん、だってタマドルは楽しいものだよ。友たち集めが出来るゲームだし」

「友達集め?」

「そうだよ、友達」

女の子の顔が一瞬、ミーコに重なった。

穏やかなミーコが、あたしをこのゲームに誘った時と同じだ。

「一緒にタマゴアイドルをしない?カスミンは友達少ないから」

そんなミーコの言葉で、あたしはこのゲームを始めた。


「うん、あたしのでよければ」

あたしは、アイドル名刺を持っていた。

それを取り出そうとしたとき、あたしの前に大きな影ができた。


「あら、今日は学校が早いのですか?奥津さん」

そう言いながら出てきたのが、一人の主婦だ。

その女性を、あたしはよく知っていた。



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