082
私の家はとても大きい。
それを見て、恵と会長は驚いていた。
そして、さらに私は二人を招き入れた場所があった。
それはハコベのいる蔵だ、赤とピンクで模様替えされた蔵。
私は、二人をハコベに会わせる目的を達した。
黒いメイド服のハコベが、両手を合わせて待っていた。
「ようこそ、宇野中家へ」ハコベが、頭を下げていた。
「すごいね……本当に」
恵が感嘆の声を上げていた。
「はい、ようこそです」
「この人は?」
「私のメイドで、『ハコベ』といいます」
「おおっ、ジャパニーズメイドですね」
オランダ人の会長が嬉しそうに、ハコベの手を掴んできた。
「おー、ここはメイド喫茶ですか?」
「いえ、違います」
私とハコベの言葉が、同時にハモった。
「では、ここはなんですか?」
「ここは、ハコベの今の住処です」
私が言うと、ハコベは深々と頭を下げた。
「はい、ではそろそろ本題に入ります」
ハコベがそう言いながら、メイド服のポケットから小さなカードを二枚取り出した。
「まずは挨拶です」
「はい、そうですね」私も、ハコベもアイドル名刺を取り出した。
それに気づいたのか、恵と会長もアイドル名刺を取り出していた。
「あっ、ボクも出さないと」
「シエルも」恵と会長と、私とハコベはアイドル名刺を交換した。
アイドル名刺を見ながら、ハコベも交換していた。
「ここに『タマゴアイドル』もありますし、ゲームの中に入りましょうか。
みなさんのコーデも、見てみたいので」
「そうですね。ではアイドルカードは私が……」
「うん」私がアイドルカードを出して、ゲーム筐体の前に立った。
そして私はアイドルカードの他に、ハコベのアイドル名刺を取り出していた。




