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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
五話:『宇野中 撫子』のタマゴアイドル:前編
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タマゴアピール中に変身すると、曲が再開した。

私の背景には、イチゴのお城が見えた。

背景もピンクと赤でカラフルに染まる。

リアルライブも、大きな演出に変化があるみたいだ。


しばらくして、私の周りには玉が発生していた。

玉の数が、少なくなっていた。


(これって、通常のサビの音符玉の数)

私はダンスをしながら、音符玉に触れた。

通常の音符玉なら私は失敗しない。

落ち着いた私はサビを乗り越えて、間奏に入った。


(これならいけますね、私の新しい力)

私はキラキラと輝く衣装を見ていた。

目にもまぶしく輝く、衣装。ドレスも、ブーツもグローブも光り輝く。

それは光の中にきらめく姫。間奏では、疲れがあったけどそれ以上に変わった姿に感動した。

間奏で体力を回復させて、私は再びダンスを始めた。そして……



(これで、終わりですっ!)

最後のフィニッシュを踊りきると、カクイドリたちは全て観客席に倒れていた。

踊りきった私は、息を切らしていた。



戻ったのは、駅前の現実。

リアルの風景、私の肌で風を感じた。

いつもどおり人が歩いていて、襲ってきたカクイドリの姿はない。

だけど私は人の視線を感じていた。それはさっきまで気にもしなかった視線。


「こ、これは……」

衣装が元に戻っていた。

正しくは、私のピンクのドレスがボロボロだった。

赤いブーツはあちこち破け、グローブもボロボロ。

スカートもフリルが、ちぎられていた。


「ああっ、いったんもどらない……」

だけど、私の前には運悪く一人の人間がいた。

いつの間にかできた人だかりで、何人もいる中で彼の顔がはっきり見えた。


「なんで、なんでっ!」

そこにいたのは、奥津先輩だ。

先輩が人ごみの中から、私を悲しそうな目で見ていたのだ。


「ごめんなさいっ!」

私は、ベンチから立ち上がって走って逃げ出していた。

その目に悔し涙を浮かべながら。


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