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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
一話:『詰草 恵』のタマゴアイドル:前編
7/159

007

約、一分がたってライブは終了した。

それはライブというより、ダンスだ。

動きがかなり激しい、両膝に手をついて息を切らす。

曲が終了すると、タマゴから歓声が聞こえた。


どうやら、観客ということでいいみたいだ。でも、どこにこのタマゴ現れたのだろう。

そして曲と同時に、タマゴたちはひっそりと姿を闇に消していた。

観客のタマゴがいなくなって、いつもの夜の教室が戻った。


「おいおい、そんなのではこれからのライブは乗り切れないぞ」

「うるさいっ、イースター。わかっている……はあっはあっ」

中腰になったボクの呼吸が、完全に上がっていた。

イースターは不敵に笑っている、なんか負けた気分。


「ライブが終了すると、グッドを得られる。

このグッドの数値が上がると、アイドルランクが……上がった」

「『研究性アイドル』から、『デビュー前アイドル』かぁ。これで金髪に」

「まだまだ、先は長いぞ」

「ええっ、ライブをもっとやるの?」

「ああ、体力が続く限りな」

「今日はパス」

「じゃあ、最後にゲームを終えようか」

「うん」

イースターがそう言うと、ボクの前にはチュートリアル完了の文字が見えた。


「ふうっ、タマゴ系アイドルだっけ?大変なんだね」

「やることはガチャ、フォト、ライブともう一個。最後に『トランス』と文字があるだろ」

「うん、これは?」

「文字通り変身する機能だ、これで変身が適応されるのだ」

「ただのゲームだよね」

「やって見ればわかる」

そういいながら、ボクはなんとなく押してみた。

押して、ボクは一瞬にして目の前が光り出していた。



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