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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十二話:綴 緑子のタマゴアイドル:後編
155/159

155

(MEGUMI’S EYES)


ここは、ボクのライブ会場。

町にある小さなライブハウス。

皆と一緒にダンスをした。ダンスというライブで自分がまだまだと知らされた。

『ノットシステム』のライブは今日もあった。


ボクはいつもどおりのジーンズ姿。

それがボクであり、ボクの姿。

だけど、観客はあまり多くはない。舞台袖で観客席を見ていたボクら。


「少ないね」

「まあ……これが俺たちの形だろ」

それを言ったのは、虎太郎だ。


「だな、恵は今日もかわいいよ」

「お世辞でしょ、お世辞でしょ隆聖」

「えと……そのだな」

「隆聖ははっきりしているからね、嘘つけなんだよ」

ボクはわかっていた。だけど、それでもうれしい。


「じゃあ、いくか」隆聖の言葉で、ボクと虎太郎は顔を上げた。

「うん」

「しょうがないぜ」

ボクら三人は今日もライブ会場のステージに立つ。

そこにはボクらを待つ観客が、出迎えてくれた。



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