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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十二話:綴 緑子のタマゴアイドル:後編
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そんな私を導いてくれたのが、あのライブだ。

ライブが終わって、自分は立ち止まっていた。

ハコベの弾いた、音符玉が私の仲間であるカクイドリを倒す。

緑色のポンチョを開けて、私の前には霞。


「もう、戻ろう」

「霞……なんで?」

「あたしには緑子が必要よ」

「私の何が必要なの?」

私の言葉に、近づいてきたのが撫子だ。


「緑子さんは、私たちを初めてつないでくれました。

私たちは、みんなタマドル、みんなトモダチですよ」

「友……達?」

「はい、そうです。緑子さんにつなげてもらった四人なのです。

ううん、そうじゃないハコベもまた……」

撫子に促されて、出てきたのがメイド服のハコベ。


「あなたは、私を……」

「自分は、ずっと考えていました。

なぜ、タマドルがお嬢様なのかを、霞なのかを、恵なのかを、シエルなのかを。

それは、あなたに近いからです。自分がいなくなって、ばらばらになる四人を繋ぎたかった」

「私は……羨ましかったの。

みんなは、それぞれ違う。撫子は温和で優しくて、霞は頭がいい。

恵の声がとても可愛くて、シエルは責任感が強い。

だけど私には……」

「そんなことないです」撫子が顔を赤くした。

霞が私のことを抱きしめた。暖かい、そして懐かしい霞。


「あたしは、緑子に帰ってきて欲しい。その気持ちに間違いはないから」

「うん、ボクらには緑子が必要なんだ」

霞に合わせるように、恵も続けた。


「私が必要なの?」

「そう、だから帰ってきてもいいのよ」

霞が笑顔を見せると、私は顔を上げた。


「こんな私を許して」

「ううん、戻ってくれてありがとう」

私は、涙を見せながら霞に顔を向けていた。



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