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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十二話:綴 緑子のタマゴアイドル:後編
152/159

152

時が動く、景色に色がついた。

そして曲が流れ、あたしの口が動く。

だけど、そこに見ている観客は一人しかいない。


それは緑魔女。だけど彼女に覆っていたまがまがしいオーラは消えていた。

あたしがセンターで踊る、みんなの衣装が輝き踊っていた。

ライブのダンスが激しくなるけど、いつの間にか充実感にあふれていた。


(そして、最後のターン)

あたしは最後に音符玉をはじく。

だけど、それはカクイドリに放ったものではない。

空に放ったものだ。


「ありがとう、みんな」

緑子は泣いていた。

それを見て空が晴れたタマゴ王国。

自分の後ろ、カスミンもメグッポも、ナデシコもシエルも泣いていた。


「おかえり、緑子」

四人が手を広げて、緑子を迎え入れていた。

それを見て、緑色のポンチョを脱いだ緑子。


「ただいま」

とても明るい声で、緑子が帰ってきたのだ。



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