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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十二話:綴 緑子のタマゴアイドル:後編
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150

最初のチェンジワールドステップは、ナデシコだ。

ナデシコのステップは一番簡単。グッドの数が少ないナデシコは、ステップを踏む。

当然、その間にあたしの周りに音符玉が出てこない。

前にいたあたしは、後ろのナデシコを見ていた。


(ナデシコ……お嬢様も)

明らかにうまくなっていた。練習を見ていたけど、本番で強いのかもしれない。

ナデシコは、何度も練習したステップを披露した。次にシエルにつながる。


(シエルも……メグッポも練習した。カスミンだって)

シエル、メグッポ、カスミンも普通にステップをこなす。

最後はあたしの番だ。


だけど、今までの四人はほぼ失敗がない。

カクイドリの動きをほぼ押さえていた。

動かなければ、衣装も裂かれない。


(自分が……うっ)

あたしの周りに突如、無数の音符玉。

一瞬にして自分は焦った、それを見て緑魔女が不敵に笑う。


(くっ、間に合わない)

あたしはステップをこなすが、触れられずに消えた音符玉からカクイドリが自分に襲ってきた。


「そうさ、ここの四人を狙う意味がない。

初めから女王であるお前が狙いなのだよ」

緑魔女は、勝ち誇ったように笑う。

だけど、あたしは体に痛みがありながらもステップを踏む。

衣装が破けて、全身に痛みがあった。

顔がゆがむけど、練習したステップは体に染みついていた。


ステップを踏みながら体の痛みに耐えていた。

(みんなが繋いだステップを、自分が切らすことはできない)

緑魔女の、激しいカクイドリにあたしは耐えるしかない。

足の感覚がなくなり、腕が振るえていた。

だけど、絶対にここでくじけるわけにはいかない。


ステップを続けた。

衣装が、どうなっても完成させないといけない。

そして、ようやくあたしのステップが最後になった。


(完成……した)

あたしが最後のステップを踏んだ時、背景が強い光に包まれた。

そう、世界の色が変わった。



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