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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十二話:綴 緑子のタマゴアイドル:後編
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カスミンに見せるライブが始まった。

自分は最近は見てばっかりだ。

それでも自分が、いや自分のイースターが、選らんだナデシコを信じるしかない。

いつも試験の合間に練習をしていたんだ。


ライブを順調にこなす。

ナデシコのミスはだいぶなくなっていた。

これだけでもずいぶん進歩である。


間もなくして、三人のライブが終わった。

自分は、カスミンの隣でずっとライブを見ていた。

カスミンは微動だにしないで、真剣な表情だ。


「終わりました」中腰になったナデシコが呼吸を整える。

ライブのダンスの振り付けは、かなり激しい。

カスミンが指定した曲は、Aランクでもかなり難しいものだ。


「やりきったね」

「ですね、やりきったです」

メグッポとシエルが達成感に満ちた表情を見せていた。


「だけど……」

「問題はグッドの数」

カスミンの言葉の後、グッドの数が表示される。


「グッドの数……目標は9000はほしいところ」

「8721ですね」

出てきた結果に、ナデシコは喜んだ。

これはお嬢様の中では、最高の結果だ。


「やったね、やったよ」

「メグッポは12003か、すごいね」

「シエルも11829ってやはりすごいです」

三人は喜びを示すが、難しい顔を見せたカスミン。


「でも、ナデシコの数値は低い」カスミンの一言で三人が一気に固まる。

自分もまた難しい顔で三人を見ていた。


「ダメなのか?」

「五人で100万グッド、イースターライブの数値。

ハコベが言った話だろ」

「うん。だけど前の緑魔女との戦いで、6000グッドのお嬢様が2000も上げたってことは……」

「技術が足りない」

カスミンは厳しく言い放った。

ステージのお嬢様が、カスミンのほうに近づく。


「なぜ、私と一緒に組んでくれないのですか?」

「技術が足りない、それだけ」

「そんなのはわかっています」

ナデシコはカスミンをにらんでいた。


「わかっていて……」

「求めるものが大きいだけ」

「でも、今のメンバーでやるしかいけないです。

あなただって、わかっているはずです」

ナデシコははっきりとカスミンに言い切った。


「お願い、ナデシコを認めてあげて」

「そうです、ナデシコは頑張ったです」

メグッポとシエルがカスミンに必死に説得する。

それを、よどんだ目でカスミンが見ていた。


「まだ、彼女のことを認めるわけにはいかない。とりあえず追試ということで」

「はい、それでもかまいません。私はあなたに認められたいです。

私たちはタマドルで、やるべきことは同じなのです」

「とりあえず、そろそろ話をしたいのですが。

あのスキル『チェンジワールド』の話です」

自分はそういいながら一冊の本を取り出した。



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