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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十一話:綴 緑子のタマゴアイドル:前編
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自分は言うと、驚いた顔を見せた。

初めて話した、タマゴ王国の話。

自分の中では生まれてずっとそういうものだと信じていた。

信じていたから、疑う余地がなかった。

だけど、三人とも驚いていた。


「それって、カクイドリはイースターなの?」

「はい、イースターですよ」

「それ以上に問題なのは、イースターはカクイドリをどうしようと思っているのですか?」

「粛清です」

「粛清って」自分の言葉に、お嬢様が絶句した。

恵もシエルも驚いた顔を見せていた。


「救う方法がないのですよ」

「それって、おかしくない?」

「おかしくはないです、敵になった以上救う方法はありません」

「随分淡々と言うのね」

「ただ、それは自分たちタマゴ王国での場合です。

自分以外のタマドルならば、その力は未知といえます」

「ああっ、そういうことね。びっくりしました」

撫子が、胸をホッとなでおろした。


「でも、本当のところはどうなの?」

「少なくとも自分が試したことはないです、今まで全部粛清で済みましたから」

「それもすごい、よくあんなことが……」

「地球人でないから、地球人のことはわかりません」

自分は素直に打ち明けた。

撫子たちの考えている思いと、自分の考えには開きがある。


「ただお嬢様や恵、シエル会長に出会って、イースターも触れる事によってだいぶわかりました」

「わかった?」

「自分はイースターと会話できます。

イースターは、みなさんの変身願望を叶えるものです。

そして、その力はみなさん次第でもあるのです」

「次第って言われても」

「難しいことではありません、可能性が無限大なだけです」

自分は笑顔で、言い切っていた。

その奇跡を、自分は何度も見ていた。


恵が自分を変えて、女の子らしく可愛くなったこと。

シエルが変身して、自分に自信を持つようになったこと。

撫子が変身して、好きな人に告白する勇気を持ったこと。

それらをイースターが、教えてくれた。

自分はそれを知った。

それは奇跡であり、彼女たち次第だ。

だからこそ、自分には測れない。


「だからみなさんには期待しています」

「それでもハコベほど、上手くはライブできません」

不意に落ち込んだ表情を見せていた、お嬢様。


「そのためにみんなを集めたのです」

「そうでしたね、時間が空いたらライブの練習しましょうか」

「おおっ、ライブ?いいね」

反応がいいのはシエル会長だ。


「だけど、この問題を解いてからね」

恵に言われて、シエルは落ち込んだ表情をみせていた。



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