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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十一話:綴 緑子のタマゴアイドル:前編
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図書館で、緑魔女が消えた。

自分は車に戻っていた、裸のお嬢様が体育座りで後部座席に座っていた。

震えているのか、落ち込んでいるようにも見えた。


自分が車に戻った瞬間、お嬢様の視線が刺さった。

その目は、自分に泣きつくかのような弱ったお嬢様だ。

「私は何もできなかった」

「そんなことはありません」

「いいえ、私はハコベの役に立てなくて……」

「その通りよ」

そこに入ってきたのは、カスミンだ。

カスミンはいつもどおり冷静な目で、自分とお嬢様を見下していた。


「やはりあなたには無理なのよ。イースターライブは……」

「その話はやめて」

そんなカスミンの後ろから、声が聞こえた。

声の主は聞き覚えがあった。やがて車の方に声の主が乗り込んでくる。


「あっ、恵にシエル会長」

「二人共」

シエルと恵も一緒に乗り込んできた。


「あのさ、いきなり来たんだけど」

「緑魔女……ですね」

シエルは慌てた様子で、自分を見ていた。


「二人ともどうして、ここに?」

「図書館で勉強していたんだよ」

「なるほど」

「でもびっくりしたよ、いきなり緑魔女が出てくるなんて」恵も驚いていた。


「でもカスミン」

「なんだ、勝手にその名を……」

「やっとボクたちと一緒になってくれるんだね」

「その話だけど……なしだ」

カスミンは、お嬢様に険しい表情を見せた。あからさまに睨んでいた。


「お前たちも、たいしたことないんじゃないのか?」

「何を言っているの?」

「イースターライブの条件、ただ五人組めばいいものじゃない。

あたしたちは勝たないといけないわ」

「それじゃあまるで……」

「足でまとい、恵もシエルも」

最後に言い残して、カスミンは車から出て行った。



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