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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十話:『ハコベ』のタマゴアイドル:後編
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図書館の中に入った自分は、驚いていた。

そこには緑魔女が、なに食わぬ顔で図書館の中央ホールで立っていた。

その背中を見ているのがカスミン。

だけど、前が黒く覆われていた。

この光景はカクイドリだ。受付のカウンターのところに人がいない。静かな図書館だ。


「ミーコ、どうして?」

「門は入口であり、出口である。つまり、この出口からも……」

緑魔女が示したのが、タマドル筐体だ。なんでこんなところにあるのだろうか。


「どういう意味?」

「ここに設置しておいたのよ」

「タマドル筐体をか?」

「いいえ、これはベーツァの門」

不敵に笑う緑魔女、筐体から次々と黒いカクイドリが現れた。


「なんだと……まさか」

「だけど、お前たちにこのベーツァの門を閉じることはできない」

「そっか、タマゴ王国から送っているのか?」

「そう、データと同じ。ここには実態はない。

実態はないが、人を消し去るには十分だ」

緑魔女の言葉に、歯を食いしばるカスミン。


「もうやめて、ミーコ。あなたはなんでそんなことを?」

「言ったでしょ、この世界を変身させるって」

そう言いながら、緑魔女はタマドル筐体のそばに近づく。


「次に会うときは、おそらく最後でしょう。門が開くでしょうから」

最後に一言を残して、緑魔女の体がゲーム筺体に吸い寄せられた。


「ミーコ、ミーコっ!」

カスミンの叫び声が静かに響く中、自分は筐体から出てくるカクイドリを相手にするしかなかった。



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