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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
十話:『ハコベ』のタマゴアイドル:後編
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まるでそれは異様だった。

黒いカクイドリが、ナデシコだけを狙いうちだ。

(お嬢様っ!)叫んでも、声にならない。

ナデシコの紫色のベリードレスがほぼ破けて、黒い下着が見えた。

スカートもなく、紫色のソックスも破けていた。


(どういうことだ?)

ナデシコは、Aランクの『アジア系アイドル』だ。

名刺にもそう書いてある、ライブの技術はそう低くはない。

だけど、ナデシコだけがはっきりと狙われていた。


(このライブ、おかしい)

自分はそう思いながらも、ライブを続けていた。

サビを終えると、ようやく間奏に入った。

そして、隣で呼吸を乱すナデシコが見えた。


「はああっ、はあっ」

「お嬢様っ、大丈夫ですか?」

隣でギリギリまでのライブエリアに駆け寄って、ナデシコに手を伸ばす。

だけど、三人は隔離されていた。

ライブの間は、そばに行くことができない。

ナデシコはほぼ裸の状態で、肩で息を切らしていた。


「大丈夫……です」

「いえ、大丈夫ではないです。そんなにハードなのですか?」

「音符玉が多くて……」

「とにかく、すぐにアイドルアピールで回復してください」

「あっ、その手がありましたね」

「あとは……プリンセスコーデ特有の……」

だけど、自分は最後に言おうとしたが曲が始まっていた。


曲が始まっても、自分の周りに音符玉がそれほど発生しない。

それだけに、隣を見る余裕があった。

だけどナデシコの周りには、狙い撃ちのように無数の音符玉が発生していた。


(これは、おかしい)

自分は睨みながらも、ライブを続けるだけしかなかった。



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