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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
九話:『ハコベ』のタマゴアイドル:前編
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『6月19日』

この日、自分は早朝にある画像を見ていた。

それは、一人の少女が写っていたからだ。


朝、駅前にお嬢様を送り届けた。

そのまま黒い車で、自分は移動していた。

そして、自分は見つけたのだ。だけど、意外な結果もあった。


「緑魔女」

そこにいたのは、二人。一人はタマドルで、もう一人が緑魔女。

金髪でミドルストレートの少女。

なにより、その格好は天使のような姿だ。

白いブラウスに、白いフリルのスカート。

白のソックスに、よく目立つ白い羽。

それは、自分がタマゴ王国でもよく着ていた『エンジェルガール』コーデだ。


自分に似た、タマドルカスミンを助けた。ライブを行い、彼女の神衣装がボロボロだ。

それでも、緑魔女を追い返すことに成功できた。


「『イースターライブ』を知っているか?」

「なぜそれを……」

「知っているようだな」

「タマゴアイドルをやっていれば、誰でも知っていることでしょ」

金髪の少女が、不機嫌そうに言い返す。


「そうですね、でも緑魔女を引っ張り出すには『イースターライブ』しかないのですよ」

「意味がわからないわ」

「緑魔女を止める、それしかない」

「何のために?」

「緑魔女は何かを企んでいる」

「ミーコはそんなことをしない」

少女は強く否定した。お嬢様の言うとおり、緑魔女は緑子なのだろうか。


「でも、今のやっている彼女が全てです」

「何が全てなの?」

「自分は彼女に、国を追われたのですから」

「そんなもの知らない」

「知らなくてもいい、自分は彼女を追いかけます」

「あたしだって……」

そう言いながら、自分を睨んでいた。

少女には、殺気のようなものを帯びていた。


「何をするのかしら?」

「あなたに関係ないわ」

そう言いながら、少女が背中を向けていた。

「今度会うときは、敵になるかもしれないわね」

最後に一言吐いて、彼女は去っていったのだった。



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