表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
九話:『ハコベ』のタマゴアイドル:前編
116/159

116

緑魔女のいるそこは、商店街。

いつも買い物に行くここに、緑魔女がいた光景。

日曜の商店街は、それは賑わっていた。

だけど、姿だけで言ったら自分のほうが目立つ。


「ハコベ女王様、ここにいたのですか」

「カクイドリは……いないの?」

「まあ、知っているでしょ。私の目的は、カクイドリではないわ」

「緑子?」お嬢様が、いきなり緑魔女に話しかけた。


「緑子?そう呼ばれていたかもしれない」

「なぜ、あなたがこんなところに?」

「だが、今は違う」

そう言いながら、緑魔女は商店街を見回していた。


「何をしているの?」

「ここで決着をつけることもなかろう、どちらにしても今は普通の人間同士だ」

「お前の企みは……」

「私を捉えることはできない、ベーツァの門が許さないのは知っておろう」

「まさか、実態は……」

「タマゴ王国にある」

緑魔女は、不敵な笑みを浮かべていた。

確かに、前回もベーツァの門をくぐって彼女は消えていた。

実態がここになければ、時間が経てば消えてしまう。


「つまり、お前たちは何をしようが無駄だということだ」

「あの、緑子さん」

お嬢様の言葉に、緑魔女の動きが止まった。


「何を言っているのかしら?」

「緑子さんですよね、間違いなく緑子さんです」

「そう……あなたもタマドルかしら?宇野中 撫子?」

「はい」撫子お嬢様が凛として答えた。


「そう、ならひとつ言っておくわ。

この世界は変わらないといけないの、この世界はおかしいから」

「おかしいって、よく言いますね」

自分は緑魔女を睨んでいた。お嬢様の前に立ち、手を広げていた。


「何もわからないくせに」

緑魔女は、最後に商店街の路地に不意に走り出していた。


「お嬢様はここにいてください」

「待って!」

しかし自分は、お嬢様をおいてすぐに走り出していた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ