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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
九話:『ハコベ』のタマゴアイドル:前編
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『6月5日』

あれから、二ヶ月もの月日が流れた。

自分は、宇野中 撫子に拾われた。

自分が落ちたのは、この世界。タマゴ王国ではない、もうひとつの世界『地球』。


タマゴ王国と地球は、不確定ながらも繋がっていた。

それは『タマゴアイドル』という、ゲーム筐体でだ。

このゲーム筺体を開発するにあたって、地球のごく一部とつながっていた。

だが、臨時で開いた門をくぐってこの地球に来ていた。


今、自分がいるのは台所。

朝早く宇野中家の屋敷にある台所で、料理を作っていた。

包丁を鳴らせる音を立てていた。

自分の後ろには、老人の給仕が立っていた。


「切り方はこうじゃ、包丁もできぬのか。今の給仕は」

「申し訳ありません」黒いメイド服で、私は謝っていた。


「鍋が吹きこぼれておるぞ、鍋も見て」

「はい、給仕長」

「手を動かす、全く」

自分は、メイドの仕事をしていた。

宇野中お嬢様に助けられて、自分には目的があった。

だけど、地球に来たのは初めてで生活基盤があるわけでもない。


「それから料理は真心が大事ですよ」

「真心ですか?」

「そうです、お嬢様に食べて欲しいという心が大事なのです」

「はい」自分は給仕長の言葉に耳を傾けていた。

こうして宇野中家抱えつけのメイドになると、見えてくるものもあった。


「そろそろ、お嬢様を起こしてもらえますか?」

「わかりました」

自分はそう言いながら、料理をやめて台所を出ていった。



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