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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
九話:『ハコベ』のタマゴアイドル:前編
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~~タマゴ城:ソロ『ハコベ』~~


――自分はハコベ、今はライブをしていた。

自分が着ているのは、天使のコーデ。

白いブラウスに、白いフリルミニスカート。

白いソックスに茶色のパンプス、そして綺麗な白い羽。

エンジェルガールコーデだ。


自分の名は、ハコベ。この国の女王でもあった。

自分の前には、無数のカクイドリ。その目が自分に向けられていた。

自動的に口が動き、足元に現れた音符玉を弾く。


「いつまでもつかしら」

自分の前にいるのは、緑色のポンチョをきた少女。

その目は、澱んでいて自分をじっと見ていた。

彼女の指示で、カクイドリが襲いかかっていた。


(連続っ、まさか)

そして、次の瞬間自分の周りに音符玉が一気に発生した。

時間とともに消えて行き、次々と新しい音符玉が発生していた。

消えた分だけ、カクイドリが自分に襲いかかってきた。


(くっ)自分は衣装の破けを見ていた。

エンジェルガールコーデは、見た目の露出以上に耐久力に優れた神衣装。

だけどカクイドリの波状攻撃で、衣装がボロボロになっていく。


「どうしたの、女王様の顔が怖いわ」

緑魔女は、不敵な笑みとともにカクイドリをけしかけていた。

自分は、全く反応することができない。


「タマゴ王国は、みんなを変身させてタマドルにするそんな素敵な世界。

変わることで、素敵になれる少女の世界。

そんな世界で、世界のトップたる女王がそんな顔しないでよ」

緑魔女は、不敵に笑っていた。


自分はひたすら踊るが、自分の体が黒いカクイドリに覆われていた。

覆われた体が、自分の神衣装を破いていく。


(ダメっ、これでは……)

自分は体を震わせながら、頭の上に手を伸ばす。


頭にある髪飾りを掴むと、髪飾りの姿が変わっていた。

ピンク色のコンパクトになって、あたしはそれを開く。

開いたコンパクトには、小さな鏡が見えた。

鏡には、赤と紫色の斑点模様のタマゴが見えた。


(ごめん)

あたしは謝りながら、鏡をタッチした。

そして、次の瞬間あたしの体が光った。

あたしの姿が、黒いメイド服に変わったのだ。



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