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変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
八話:『奥津 霞』のタマゴアイドル:後編
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あたしが次に目を覚ましたら、変な部屋に連れてこられた。

赤いカラフルな壁に、衣装が並ぶ。

目を覚まして、闇とのギャップにあたしは戸惑っていた。

なにより、あたしは両手と両足が縛られていた。


「ここは?」

「ようこそ、我が家へ」

撫子がピンク色の浴衣を来て、にこやかな顔を見せていた。

撫子の後ろには、見たことがある黒い服のメイド。


「我が家、あなたは……くっ」

「動けませんよ」

「ハコベっ!お前もグルだったのか」

「はい」黒いメイド服のハコベは、落ち着いた様子であたしを見ていた。


「そうかそうか、お前らグルだったのか」

「ええ、あなたを探すのに苦労しましたよ。カスミン」

ハコベは不敵な笑みを浮かべながら、あたしのアイドル名刺を見せてきた。


「ああっ、お前っ!」

あたしは、目の前であたしのカバンを漁っているメイドを見ていた。

そのまま、近づこうとするが足が縛られて動かない。


「まあ、暴れてはいけませんよ」

撫子はそう言いながら、空手の型を見せていた。

そういえば、撫子は武道全般を習っていたのを思い出した。


「あなたたち、あたしを捕まえて……」

「それは、こちらのセリフです。脅して私をどうするつもりですか?霞さん。いえカスミン」

「タマドル名刺を集める。

あたしには、どうしても五枚のタマドル名刺を集めないといけない」

「『イースターモード』ですね」

「そう、あたしはプリンセスになるわ。あなたを追放してでも」

「はい、いいですよ。やはりあなたも、同じ道をたどることになるのですから」

「どういう意味?」

「そのままの意味です」

「あなたは女王じゃないの?」

あたしの言葉に、驚いた顔をいせたのは撫子だ。


「ええっ、どういうことですか?」

「はい、自分は元は女王でしたよ。

でも今の自分にはそんな力はないし、そもそもそれは迷信だ」

「それでもあたしは取り返す、ミーコを」

「緑魔女をか?」その言葉に、あたしは睨んだ。


「あなたが言っている緑魔女はミーコじゃない」

「残念だけど、その可能性はありません」

あたしの前には、撫子が堂々と立っていた。



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