表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変身少女のタマゴ系ライブ  作者: 葉月 優奈
一話:『詰草 恵』のタマゴアイドル:前編
1/159

001

『6月10日』

このバンドには、決定的に足りないものがあった。

それは、ボク達がよく知っているものだ。


今日は文化祭、学校が賑わう。

教室で、バンド演奏をしている男子が二人。

二人共ブレザー姿だ、二人のバンドの前にいるのが一人のセーラー服を着た女。

真ん中で歌っているショートカットの女が、ボクこそ『詰草 恵』なのだ。


「ボクはきっと君を~愛してるっ!」

ボクは最後のサビを歌い上げて、マイクを片手に声が響く。


隣には、二人の男子を従えていた。

一人は、ボクの右側で大柄でベースを弾いていた。

もう一人は、ボクの左側で高身長の割には痩せているギターの男。


ボクらは、『ノットシステム』という三人組のバンドだ。

六月頭の文化祭で、ボクは空き教室で演奏していた。


「恵ちゃん。すごいです、本当にすごいです」

真ん中には黒髪の少女が、笑顔で手を叩いていた。


「どうも、ありがとうっ!」

ボクは、元気よく手を振った。

だけど、その歓声はあまりにも小さかった。

なぜならばボクらのバンドの観客は、わずか四人だったのだから。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ