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序章:暇な日常
ある所に、1人のごく普通でとても時間を持て余している少女がいました。
彼女は普遍的で平和すぎるなんの変わり映えもない生活にとても飽き飽きしていました。
本を読んだり、人をからかったり、ゲームをしたり……
夜を徘徊し大人をからかい、何又できるかに挑戦してみたり……
人の迷惑になる事からならないことまで
彼女のやれそうな悪戯を一通りやってみました。
――甘くて、辛い刺激が欲しい
しかし何処か物足りなく何時だって退屈で心は満たされないのです。
なので、少女はこう願いました。
「ああ、もう退屈だわ!毎日刺激的な生活が送れたら幸せなのに。」
ほぼ口癖になりつつある望み。
それを今日も憂鬱そうに彼女は呟き、転寝を始めました。
これは独りの少女の願望が引き起こした物語。
甘く狂った童話の狂気
刺激的な日々を送りたい
それはごく当たり前な、誰もが一度くらいは考えるであろう願い。
それが彼女の悲劇を呼び寄せるなど、一体誰が考えるでしょうか?
少女もまた、それが愚かしい願いだと知らなかったのです。